列車ダイヤについて -- 4-4 こだまが5分停車、のぞみはいつ追い越していく?
2016年10月1日
こだまが5分停車、のぞみはいつ追い越していく?
東海道新幹線では、こだまが5分程停まっている間に、のぞみが2本追い越していくという光景がよく見られます。
それぞれののぞみはいつ追い越しているでしょうか?
TrainLogというプログラムで、自動的に記録できれば良いのですがそれは無理です。しかし、計測中に
「駅 出発」 「駅 到着」 「駅 通過」などのボタンを押せば、記録が残るのでメモがわりに使うことはできます。
記録をとってみたところ次のようになっていました。
例えば、三島駅の場合は、
こだま650号 13:45:30 着 13:50:30 発
のぞみ158号 13:46:30 通過
のぞみ 18号 13:49:30 通過
三河安城駅の場合は、
こだま647号 12:59:15 着 13:03:45 発
ひかり469号 13:00:15 通過
のぞみ 29号 13:02:45 通過
のぞみとのぞみが続いて出発する場合、東京駅では3分15秒間隔です。
停車駅の間では、少し間隔が短いようです。
三島駅では3分間隔、三河安城駅では2分30秒間隔でした。
また、こだまが駅に停まってから1分すると、最初の列車が追い越して行きました。
こだまは駅に停まるために、駅に近づくと減速します。いっぽうのぞみは270km/hで走っていますから、
ある程度余裕をもって間隔をとる必要があるからだと思います。
2本目の列車が追い越していってから、こだまが発車するまでも1分かかります。
クルマを運転している時の感覚なら、速いクルマを待ち合わせて、追い越していけばすぐに出発します。
速いクルマはどんどん過ぎ去って行くし、自分のクルマは止まっている状態から加速するので、
すぐに出発してもぶつかる心配はありません。
なぜ列車は1分待ってから出発するのでしょうか。通勤電車で記録してみましたが、
やはり列車が通過してから、約1分してから発車します。
理由のひとつが、現在の信号では列車の位置を、閉塞区間と呼ばれる、数百メートルから2ー3キロメートルの
区切ったどこの区間に居るかでとらえているからです。保安装置がATSであれATCであれ、閉塞区間という考え方は
共通です。ひとつの閉塞区間にはひとつの列車しか入れません。
前の列車は、具体的に何メートル先をどの位の速度で走っているかの情報をリアルタイムで取得して、
自分の列車の速度がいくらだから、車間距離はどの位とれば良いかを計算しているわけではありません。
新しい信号システムが導入され、リアルタイムで情報を取得し、計算するようなシステムが導入されそうです。
JR東日本のATACS(Advanced Train Administration and Communications System)などの
CBTC(Communications-Based Train Control)といわれる、無線を使った列車制御システムが導入されようと
しています。
世界的には、継電連動装置を使った信号システムより、地上設備が安価になるため、日本よりは列車本数が少ない
線区ですでに導入されています。東京圏などの列車本数が多い区間でも信頼性が確認され今後導入されようとしています。
新幹線でもいずれ導入されるかもしれません。
無線通信とコンピューターによる安全な速度の演算というと、パソコンでくるくる回るアイコンが表示されて、
しばらくお待ちくださいという状況になることがありますが、このような状況で、電車がお待ちくださいということになると
著しく信頼性が下がるので、応答性・信頼性が十分なシステムが用いられると思います。
列車同士の間隔が短くなるからといって、いきなり列車の本数を増やすと、ホームに人があふれたりしますから、
すぐに列車本数は増えないでしょうが、例えば強風で列車の運行を取りやめる場合を考えてみます。
現在の信号は、前の列車が後ろ向きに戻ってくることはないという前提で作られています。長い鉄橋に入ったところで、強風が
吹き始めたとしても、列車は鉄橋を渡りきるか、鉄橋の上で停まっていることになります。
向きを変えて、元の駅まで後退するための段取りにずいぶん時間がかかります。
しかし、リアルタイムですべての列車の位置が、どの閉塞区間にいるかだけでなく、例えば駅から何メートル
の位置にいるかがわかれば、今より早く元の駅まで後退できるようになります。
また駅でも、同じホームの前と後ろに2本の列車を停めて、
乗客を降ろすなど、列車の位置がリアルタイムで把握できることで、ダイヤの回復の自由度が向上すると思われます。
話はかわりますが、
こだまが5分停車したのに、一本も列車が追い越していかなかった。それなら待ち合わせずに出発すればいいのに
ということがあります。これは信号とは無関係です。
例えば、
こだま649号は掛川に、5分停まります。そして、 ひかり511号と のぞみ169号 の2本が追い越して行きます。
のぞみ169号は臨時列車なので、一本しか追い越していかないこともあります。
その1時間あとの
こだま653号も掛川に、5分停まります。そして、 のぞみ173号 が追い越して行きます。
のぞみ173号は臨時列車なので、追い越していかないこともあります。
なぜ、ひかり513号が追い越していかないかというと、ひかり511号は小田原停車ですが、ひかり513号は豊橋停車なので、
こだま653号を静岡で追い越すからです。