列車ダイヤについて -- 3ー88 運転免許証とマイナンバーカード一体化へ
2022年9月20日
3ー88 運転免許証とマイナンバーカード一体化へ
運転免許証とマイナンバーカードが一体化されるそうです。
可も不可もないというのが、個人的な感想です。
住所変更の手続きを2度行う必要がなくなるなどのメリットはありますが、それほど頻繁にあることではありません。
最近、「マイナポイント事業」で不具合があり、1人で複数回の申し込みがあったという問題がありました。
例えば、マイナンバーカードを誤って交付したような自治体などが、利用者の電子証明書を失効させる「職権失効」の場合、
利用者証明用電子証明書の引き継ぎを行わないことが原因でした。
マイナンバーカードの紛失などの際に、新旧のカードの引き継ぎが適切に行われないと、
マイナポイントが2回申請出来たように、運転免許証の情報が引き継がれない恐れがありますが、
運転免許証の登録システムを無くしてしまうわけではないので、仮にトラブルが起きても、
運転免許証が使えななってしまうというようなことはなさそうです。
マイナンバーカードを失効させるというのはどのような場合かというと、例えば、
マイナンバーカードを申請した人がいつまでたっても取りにこない場合などです。
行政がデジタル化されても、窓口でマイナンバーカードを手渡すというアナログな処理を確実に
行うことで、セキュリティーの確保などが可能になります。
今は、マイナンバーカードを受けとる際の、身分証明書として、運転免許証を使う人が多くいます。
運転免許証と一体化したマイナンバーカードを紛失して、マイナンバーカードを再発行した人は、
他の身分証明書を持っていく必要があります。
マイナンバーと公金受取口座を結びつけるとマイナポイントを受け取ることができます。
これは給付金の受取などをスムーズにするためです。
マイナンバーとすべての銀行口座を結びつけようという考え方があります。
これは、給付金の受取には必要ありません。どのような目的で行おうとしているのかが不明です。
さらに問題が有ります。マイナポータルのシステムに銀行口座を登録しても、
すべての銀行口座が登録されているかどうか確認することができません。
銀行のシステムの口座情報にマイナンバーを登録することにすれば、すべての銀行口座に
マイナンバーが登録されたかどうかは、技術的には確認することが出来ます。
それでも、外国の銀行に日本人が口座を持っている場合に、口座情報にマイナンバーを登録する
ことが可能かどうかは不明です。
行政のデジタル化にあたっては、どのような目的でどのようなデーターを登録するのかを
明確に説明する必要があるとともに、技術的にどのような仕組みで行うのかも説明する必要があります。
クレジットカードには有効期限があって5年程経つと、新しいカードに変わります。
その時、電子マネーをクレジットカードと紐付けていると、新しいカードと紐付けて
残高を移行するのは、結構煩わしいです。また、携帯端末を新しくすると、いままでの電子マネーなどを
引き継ぐのも結構煩わしいです。これらが、マイナンバーカードの電子証明書を有効にするだけで、
すべて元通りの設定が復活すると相当便利です。
マイナンバーカードで生活が便利になるかというと、可能性としてはいろいろ多くの場合が考えられます。
他に行政のデジタル化の恩恵を発揮して欲しい分野が、感染症対策です。
コロナ感染症の問題は2年以上続いていますが、感染者数が急激に増加する時に、
医療設備の増強がまね合わないという問題が繰り返し起きています。
ITシステムで具体的に何が出来るかはわかりませんが、コピペで数を増やす速度なら、
ITシステムは、感染症に負けません。感染症の拡散はSIR数理モデルで予測しますが、
ITシステムのコピペでは、潜伏期間はほとんどゼロなので、瞬時に数を増やすことができます。
また、ITシステムは、人間が感染する感染症には感染しません。
具体的に何ができるかの候補として、感染者の発生状況と、医療設備と医療関係者のデーターを入力しておけば、
個々の感染者について何処で誰が治療するのが最適かのマッチングを行うことができそうです。
医療関係者の人も初めての患者を受け入れるとなると、持病のある患者ではないか、本当に治療できるか
など、悩むことが多いと思います。データーが入力されていれば、最適な組み合わせを考えるのは、
AIや量子コンピューターは得意そうです。リアルタイムに結果が示され、システムが提示する情報が
実際に間違えていないかどうかを実際に受け入れる医療関係者が検討する仕組みになれば、
効率があがると思います。コロナ感染症も普通の病気になるそうですが、
発生届を紙とFAXで行うという意味なら問題があります。2年間の経験に基づいて、
普通の病気、特にインフルエンザなどの感染症にいかにデジタル技術を
使うことができるかを考えるべきです。
HER−SYSのシステムを使った全数把握をやめることになりました。しかし、年代ごとの感染者の
総数の把握は続けるそうです。コロナ感染者の発生届、HER−SYSのシステムの入力、
年代ごとの感染者の総数の把握が具体的にどのような手順で行われているのか、詳しくはわかりませんが、
感染者の総数の把握を保健所などで行っているのなら、やり方を見直すべきです。
HER−SYSのシステムに名前・住所と陽性か陰性かを入力するだけで、感染者の総数はシステムで
自動的に行われるはずです。
宅配便の配達の人が、荷物のバーコードを1つずつスキャンして、荷物の移動を管理しています。
このように少し時間はかかっても、業務中に1つづつ入力し、システムで管理するほうが、
業務の効率が上がると感じられるようになれば、一般的に
システム化は成功しています。
診察を終えた後、夜間に医師がHER−SYSのシステムに感染者のデーターを入力している姿が、
報道されましたが、診察中に負担なく入力できる仕組みになっていない点からも
HER−SYSのシステムには問題があると思われます。
濃厚接触者の確認が大変だという話はよく報道されましたが、どのように役にたったのかは
あまり報道されません。HER−SYSのシステムには、感染者のデーターしか記録されていないのかもしれませんが、
濃厚接触者で診察やPCR検査を受けた人のデーターがすべて記録されていれば、
濃厚接触者は、他の人と比較してどれほど感染率が高かったのかなどのデーターは簡単に集計できるはずです。
濃厚接触者を感染者の家族とそれ以外に区分して、集計することも簡単にできるはずです。
感染した人が、HER−SYSのシステムが役にたったと思っているのなら、問題ありませんが、
感染者の統計データーの開示などで話題になることはありません。
この点でも、HER−SYSのシステムには問題があると思われます。
HER−SYSのシステムには問題があると思う例をいくつかあげました。
デジタル化の初期の時点では、システムの問題が指摘されることがあります。
デジタル化すべき分野なのか、システムに問題はあっても基本的な考え方は正しいのかなどは、
時間が経たないとわかりません。これからのと取り組みにかかっているとも言えます。
1990年代に、JR東日本の東京圏に
ATOS(Autonomous decentralized Transportation Operation
Control System)という運行管理システムが、最初中央線に導入されました。
そして最初は不評でした。ダイヤが混乱した時に、回復ダイヤを表示する機能があるのですが、
表示までに時間がかかり、実際の時刻を過ぎてから出ないと表示出来ない状態で、ダイヤの混乱に拍車がかかりました。
退職した列車司令の人を、臨時に雇用しようかという位混乱しました。
新幹線などの運行管理システムでは、各駅のポイントの操作まで、運転指令所のシステムが行うのですが、
同様のシステムは、駅の数が多すぎて、東京圏には導入できませんでした。
そこで、ダイヤ管理システムと進路制御システムを分離した新しいコンセプトのシステムを
導入したのですが、最初はトラブルが相次ぎました。
しかし、それから20年経った現在では、ATOSの無い運行管理は考えられないというシステムになっています。
医療システムは、ITシステムのなかでも人の命がかかわる特別なシステムだというのは事実です。
しかしいつまでも、紙とFAXを使っているほうが良いという分野でもありません。
医療分野のなかでも、感染症への対応は、感染者数の急激な増加への対応が不十分だということが証明されたので、
将来にむけて、医療・行政のデジタル化のベストプラクティスを示して欲しい分野です。
最近、園児がバスに取り残されるという事故がありました。命にかかわることで、
早急な対策が必要です。通園確認メールをまとめて送っていたので、取り残されていることに
気づけなかったという問題もありました。
通園確認メールを送る規則だけが形骸化し、本当に必要なひとりひとりを確認することが、
行われていませんでした。この事故では通園確認メールより、もっと早急に検討すべき
多くの問題がありましたが、通園確認メールの仕組みにも、問題があったと思われます。
国葬の費用が話題になっています。最初、およそ2億円と言われたのが、16億円以上になって追求されています。
行政の支出は、予算に基づいておこなう必要があるので、どの費目の支出かの管理は厳重です。
例えば、水道工事の際に、近くの道路の問題を見つけたから、ついでに修繕するなどは出来ません。
経常的に行っていることは大丈夫でしょうが、国葬のようにめったに行わないことは、
正確に支出額を見積もることが出来ない面があります。
しかしいくらでも支出してかまわないということではありません。
もうひとつ行政のデジタル化の恩恵を発揮して欲しい分野が、決算の検証です。
実際に支出が発生した後で、迅速に正確に支出額を分類し集計するのは、行政のデジタル化で圧倒的に
容易になります。財務省こそ一番にデジタル化してほしいのですが、あまり話題になりません。
デジタル庁はすべての行政システムに関係するそうですが、財務省も徴税(国税庁)・予算を通じて、
すべての省庁の業務にかかわります。
徴税にかかわる国税庁の業務はe−Taxなどデジタル化が話題になりますが、
財務省の主計局にかかわる予算や支出は、デジタル化されているのかいないのか話題になりません。
財務省をデジタル化すれば、日本の行政全体が大きく変わると思います。
そして、お金の計算は、ITシステムがすごく得意な分野です。
予算に基づいて支出することに関連して、法律の改正も必要になるかもしれませんが、
ITシステムで決算を詳細に分析することにすれば、予算を使い切るための
無駄な支出や、結果的にワイズスペンディングだったかどうかの分析を行うことができます。
財務省の決裁文書が改竄されるという事象は、国の財政全体にたいする信頼が失われる事態です。
企業を観察する時にも、経理のシステムに注目します。
開発・設計のシステムだけは特別だという会社は確かにありますが、経理のシステムがいいかげんで、
紙の伝票と表計算ソフトで十分だという会社は、多くの場合、業務の処理全体が、
属人的で、内部統制が不十分です。
経理・会計のシステムのなかでも、支出の業務手順や業務の目的が適切だったかを検討するシステムには
特に注目します。何かを作成するシステムは、成果物を出力する必要があるので、
それなりの処理をおこないます。一方、業務処理が適切かどうか検討するシステムは、
たくさんのエラーをだして、人間の確認を要求するより、ノーエラーで終わらせるほうが、
評判が良いので、必要なエラーメッセージを出さないものになりがちです。
このような業務処理が適切かどうか検討するシステムまで、確実に作られていれば、
業務処理全体が、適切であることが多いです。
財務省の業務がどのくらいデジタル化され、必要な情報が開示されるかで、日本の行政全体が大きく変わると思います。
給与を電子マネーに振り込むとか、電子マネー間で、銀行間の全銀手順を使う振り込みより、遥かに安い手数料で
振り込みが可能になったというニュースを聞くと、デジタル化の第2世代に入ったという感想ですが、
感染症対策や、財政支出の適正性の検討などは、紙の処理をはじめてデジタル化しようとしているような
感覚です。
ところで、貯蓄から投資へが話題になっています。
なぜ投資のほうが良いかはあまり話題になっていません。
銀行に預金した場合、銀行は金庫に入れて保管しているわけではありません。
企業に貸し付けます。お金が滞留しているわけではないので、社会的に大きく見るとあまり違いはないともいえます。
株式投資の場合、証券会社は取り次いでいるだけで、証券会社にお金を預けているわけではなく、
基本的に個人と株式発行会社の間の取引です。
株式発行会社からみると、銀行からの借入金より、返還の必要のない株式のほうが好ましいですが、
当然資本コストは高くなります。
個人からのお金を広く集めて、企業が事業活動の資金にするという意味では、
貯蓄も投資も同じです。しかしなぜ貯蓄は良くないのでしょうか。
岸田首相は銀行員経験のある初の首相です。銀行のウラのウラまでわかっているので、
銀行に預金してはいけないと強く感じているのかもしれません。(??)
iDeCoやNISAで投資が推奨されています。(iDeCoは、預貯金も可能です)
NISAは、有価証券売却益が非課税になる点は有利ですが、売却損になっても損益通算は使えません。
iDeCoは、積立額が全額所得税の所得控除の対象になるので、相当有利です。
長期間引き出しできないので、日本でハイパーインフレが起きないことが前提になります。
なぜiDeCoがこのように優遇されるかというと、確定給付型の国民年金や、厚生年金が、
年金制度は100年安心でも、給付額に不安があるので、なるべく、各自で年金を積み立ててください
ということかもしれません。
行政のデジタル化にあたっては、従来のアナログ的な処理にいかにITシステムを組み込むかを
考えるのではなく、デジタル処理の特性を考慮し、どのような仕組みが利用者に最適かを
考える必要があります。IT企業というと、GAFAのような巨大企業が話題になりますが、
少し異なるイメージを持っています。マイクロソフトのビル・ゲイツ氏、アップルのスティーブ・ジョブズ氏、
SUN(Stanford University Network)マイクロシステムズの
スコット・マクネリー氏は、1954年あるいは1955年生まれでほぼ同世代です。
マイクロソフトは現在まで、ほぼ順調に成長していますが、アップルはスティーブ・ジョブズ氏が去った後、
経営状態が悪くなり、およそ10年後に再びスティーブ・ジョブズ氏がCEOになって復活しました。
サン・マイクロシステムズはオラクルに買収されました。サン・マイクロシステムズで開発された、
プログラミング言語Javaは今も広く使われています。
過去には、このようにいつ経営破綻するかわからないIT企業より日本の大企業のほうが安定していると
いわれた時代もありました。今、株式時価総額に注目すれば、GAFAなどが超巨大企業です。
日本の会社のCEOの人で、デジタル技術はオセロゲームと言った人がいます。
デジタル技術やIT企業の特性をよく表していると思います。
行政のデジタル化も勢いに乗れば、短期間に大きく進展するかもしれません。