列車ダイヤについて -- 3ー84 コロナ感染者の全数把握を継続を!
2022年8月5日
3ー84 コロナ感染者の全数把握を継続を!
コロナウイルス感染症の、専門家有志が日本記者クラブで記者会見を行い、
新規感染者を全数把握する現行の取り組みを早急に見直すよう政府に提案しました。
新規感染者の全数把握を継続すべきだと、私は思います。
治療の現場で、医療従事者が、データーの入力より、治療行為の継続を選択したとしたら、
その判断は尊重すべきです。
「第7波」の感染急拡大が問題になっている現状では、新規感染者の全数把握は不可能かもしれません。
短期的には中断せざるを得ない状況かもしれません。
しかし長期的には、コロナウイルス感染症に限らずインフルエンザも、新規感染者を全数把握すべきだというのが、
今回のコラムです。
PCR検査の判定は、検査機器を使って行っているはずです。検査機器にIoTの発信装置をつけて、
リアルタイムに、検査中の件数と検査結果を報告し、全国的に集計するシステムに、データーを送信
するようにすれば、いっさい人手をかけずに、リアルタイムに新規感染者を全数把握することが可能になるはずです。
PCR検査キットの在庫が不足していると医療関係者の人が話している様子が報道されています。
検査能力は十分だがどこかに目詰まりがあるといっていた2年前からあまり進歩していない印象です。
検査キットや治療薬の在庫管理をしたいのなら、POSレジを使ったコンビニの販売時点在庫管理システム
をお手本にして、IT企業にシステムを発注すべきです。
厚生労働省の人や、政府対策分科会の人の話をマスコミを通じて聞いていると、行政のデジタル化について
まったく理解していない人たちが議論しているように思う時があります。
どのくらい理解していないかというと、吉田茂元総理が外務大臣だった当時、
「日本の統計はでたらめだ。統計が正確ならあんなバカげた戦争はしなかった」と発言したことがありますが、
その当時からまったく進歩していないのではないかと思うレベルです。
データーを収集するのが大変だからやめるというのではなく、人手をかけずに容易にデーターを収集
する方法を考えるべきです。
気象庁が発表する天気予報が、当たった、外れたと言って話題になります。
しかし、それにもまして重要な役割は、気象の状況を観測して公表することです。
あまりに当然のことで、なかなかその価値を実感することはありませんが、
過去の戦争の時のように、失われてから価値を理解しても手遅れです。
発熱外来の受付で電話が鳴りっぱなしになり、予約数の上限を上回るので、予約を断るしかないと
いわれています。受付の人は大変なのですが、客観的にみると、予約を断ることに長時間ついやすことに
ほとんど付加価値はありません。FAXで受け取ったデーターをExcelに入力するのと同じで、
実質的付加価値のない業務に長時間費やすことが、日本の生産性の低下をまねいていると思います。
行政検査に限らず、すべてのPCR検査の結果を統計データーとして保存することで、はじめて
コロナウイルス感染症の全体像が明らかになり、将来に備えた対策を立てることが可能になります。
およそ30年前、Web1.0の時代に、スイスのCERNの研究所でHTMLが開発されました。
当時、コンピューターのハードウェアーやOSが異なると、データーのやりとりができないことが、
大きな問題になっていました。例えばWindowsのシステムから、UNIXのシステムに
テキストファイルをコピーすると、エンコーディングと改行文字が異なるので、
中身が読めない一行のファイルになってしまいました。
この問題に、会社の中で使うワープロの機種を統一するなど、日本でもそれなりに努力していました。
しかし、ヨーロッパの人達は全く異なるアプローチをとりました。
これを聞いた時、うそではないかと思うくらい驚きました。そして、よほど複雑なロジックの
変換プログラムだろうと思いました。HTMLの実態が、タグ付けしたテキストファイルだとわかって、
もっと驚きました。今のXMLのタグと違って、テーブルタグなど、テキストエディターでも編集できるほど
単純なタグで、手品ではないかと思いました。
それから30年間、いろいろなコンピューターのUIが開発され、機能も豊富になっていますが、
ネイティブアプリを開発しようとすると、iPhoneではSwift、AndroidではKotlinを使う
必要があるように、必ずしも、便利ではありません。HTMLのようなもっとすっきりしたものが
できないかと思うことがあります。PCではPythonのtkinterのライブラリーを使ってグラフィックのアプリ
を作ることができます。そのまま携帯で動けば便利になるのにと思うことがあります。
デジタル庁が中心となって、世界中があっというようなコンピューターのUIを作ると、
皆が日本は行政のデジタル化の先進国だと思うようになります。
公共交通機関の運賃の支払いは、日本で広まっているNFCを使うものと、最近海外からの
旅行者などの間で広まっているクレジットカードを使う方式があります。
クレジットカードはチャージが不要という利点がありますが、未成年者は使えないため、両者が
併用で使われると思われます。そして、まったく新しい方式が登場しました。
BLEを使ったもので、COCOAではあまり評判がよくなかったのですが、
このアプリでは、どの車両に乗ったかがわかるので、携帯をかばんの中にいれたままで、
運賃の支払いができます。GNSSを使う方式より電池の消費が少なかったそうです。
日立のグループ会社が開発したもので、日本ではまだ実用化されていませんが、海外では使用が始まっています。
実際に乗車した経路で精算され、改札が不要になるので、東京の地下鉄のバカの壁も
取り払うことができるかもしれない、大きな可能性のある技術です。
先端技術は民間企業しか開発してはならないということはありません。
行政のデジタル化のなかで、デジタル庁が開発した技術が世界の標準になるのはすばらしいことです。
マイナンバーカードの普及促進策である「マイナポイント事業」で不具合があり、
1人で複数回の申し込みがあったという問題がありました。
問題があった数も少ないし、複数回の申し込んだ人で不正を働こうとした人は基本的にいなかったようです。
法律的に大きな問題ということはありませんが、その原因を考えると、
行政の姿勢に問題があったようです。
マイナンバーカードの内蔵ICチップに搭載した「公的個人認証サービス(JPKI)」の
利用者証明用電子証明書を利用することで、申し込んだ人物の確認をしています。
すでに申し込み済の人と確認されると、申込みを受け付けません。
有効期限がきて5年毎に利用者証明用電子証明書が更新される場合には、旧利用者証明用電子証明書と
新利用者証明用電子証明書が紐付けされます。しかし、マイナンバーカードを誤って交付したような、
自治体などが利用者の電子証明書を失効させる「職権失効」の場合、紐付けはありません。
これは、旧利用者証明用電子証明書は誤ったものなので利用されないという前提だからです。
しかし実際には、マイナンバーカードの所有者が利用する可能性があります。
マイナンバーカードに誤りがあって、正しいものになった時、以前のマイナポイントの申請が無効に
なったかもしれないと思って、再度申請する可能性があります。
そして確認してポイントが2重に給付されていたので、自治体に通知したということのようです。
マイナンバーカードを誤って交付したような処理の誤謬があった時、行政では、記録を残すのではなく、
記録を廃棄してしまおうという処理がよくみられます。
コロナウイルス感染症の、新規感染者を全数把握することは、業務処理量が増大し、維持が困難なので、
記録の保存を中断しようとしています。マイナンバーカードを誤って交付したようなケースでは、
行政処理のミスの記録を残さないために、関連するすべての記録を廃棄しようとしました。
このような、処理の誤謬が発生することや、処理が遅延して全数の処理が困難になるのは、
当事者に悪意がないので、不正とは区別して対策をとるべきだという考え方があります。
一理ある考え方で、不正は絶対に見逃してはならないというのは真実です。
しかし、会計・経理の処理で考えてみます。
多数の子会社があるのに、連結財務諸表を作る手順が確立されておらず、
提出期限ぎりぎりまで、純利益の額が確定できないような状況だと、経営者が利益を増額する
虚偽記載を指示した時、経理部門が断りきれないことがあります。
誰がみても、純利益の額が自動的に即座に確定するような経理処理だと、いくら経営者が不正を指示
しても、皆が納得しません。
誤謬のない業務処理を行うことは、不正の防止に効果があることが多いです。
以前ある会社の固定資産の購入申請のシステムを見たことがあります。すべての申請が承認されていることに
疑問をもちました。調べてみると、システム導入前と変わらない紙ベースの処理を行っており、
事業部長など最終承認者の承認がおりて実際購入するもののみ、秘書の人が
システムに入力していました。これでは、業務は何も合理化されず、入力の業務が増えただけです。
公共交通機関の時刻表とその地理的情報に使用される共通形式を定義したGTFSというフォーマットがあります。
最初見た時は、テキストファイルでシンプルに見えたのですが、グーグルマップに組み込んで
公共交通機関の時刻表を含めたナビができるもので、世界中のものを検索するという
グーグルの企業理念に沿って制定されたものです。
感染症患者を管理するシステムを作るとしたら、最初は現在のHER−SYSのようなものになるのも
やむを得ません。新規感染者の全数把握に時間がかかるのも事実です。
しかし、感染症対策は永遠に避けて通れないものだと覚悟を決めて、
厚生労働省、内閣府、デジタル庁、医師会などが連携して、ワクチン接種から、感染していなかった人の
検査結果も含むデーターをまとめて世界中のすべての感染症を管理するシステムの構想をまとめるべきです。
最初は他国のデーターが管理できるわけないでしょうが、天気予報でも、日本国内の観測データーだけでは
不十分で、気象衛星で広い範囲を観測してはじめて高精度な予報が可能になります。
広範囲な観測データーと身の回りで起きていることを関連付けて解析、管理できるのが、
行政のデジタル化のメリットです。日本版CDCを作るという話は誰も話さなくなりましたが、
感染症の情報を調べる際は、まずWHOが日本のシステムに問い合わせるというのも
もし実現すれば、実現した後でみれば出来て当然の事だったとなります。
コロナウイルス感染症の、新規感染者の全数把握をやめて、労働力を重症患者の対応に集中するといいますが、
現実に問題が起きないように細心の注意を払う必要があります。
急いで、重症患者のみを管理する仕組みを考えると、予期せぬエラーで重症患者なのに
管理が抜け落ちるというリスクがあります。
行政のデジタル化を進めて、労力をかけずに、新規感染者の全数把握を行うことで、
すべてのコロナ感染症患者の状況に医療関係者が直ちにアクセスできる仕組みを作れば、
必ず重症患者の情報も含めて記録されているので、重症患者の処理の抜けを防ぐ効果があります。
短期的には無理だとしても、行政全体のデジタル化を進めて、各種の正確な統計データーを
できるだけ人手をかけずに収集できるようにすることで、いろいろな業務の品質向上が期待されます。