列車ダイヤについて --  3ー72 日本ではなぜデジタル化が進まないのか?ーーその1

                                      2022年5月10日  

    3ー72 日本ではなぜデジタル化が進まないのか?ーーその1
    
    
     以前のコラムでも述べましたが、公金受取口座を登録しました。
        
    なぜ登録したかというと、マイナポイントがもらえるからです。7,500ポイントです。
    食料品を購入するスーパーのポイントにする予定です。個人的には、手続きミスで、10人分のポイントを
    振り込んでもらっても、500人分のポイントを振り込んでもらってもかまいません。
    返却したいのは山々だが、食べてしまったので返却は不可能ということになります。
    もし、値引き販売や売上割戻しの宣伝にミスがあって、信じて購入した客は、返却の
    義務がない場合もあります。とくに誤ってポイントを500倍付与されて、使ってしまった場合に
    現金で返却の義務があるかないかの、法律の規定や解釈に興味があります。
    
    一例として、児童手当を考えてみます。父母が子供と同居している場合は、
  「生計中心者」が申請者(受給者)となります。
  特別定額給付金のような場合を考えます。2020年のケースでは、
  世帯主の口座に振り込まれました。世帯主は生計中心者でなくても申請により世帯主になることは可能です。
    あるいは、各自の口座に振り込んでほしいという希望があるかもしれません。
    行政をデジタル化する時、例外処理にどのように対処するかは常に課題になります。
    
    話が変わりますが、湘南モノレール(大船と湘南江の島の間を走っています)の建設をする時、
    当時の地方鉄道法では、鉄道を道路に建設することはできないとなっていたので、
    どのようにするかが大変で、結局、当時は京浜急行電鉄が所有する自動車専用道路の上に建設するので、
    私有地に建設する、専用線のような扱いをすることで建設を可能にしたそうです。
    地下鉄も、道路に建設するものではないかといわれて、鉄道ではなく軌道として申請した路線もあります。
    これらも、デジタル化とは関係有りませんが、例外処理の取扱という面では共通です。
    軌道は、逆に原則道路に設置しなければなりません。市内電車が私有地である駅前広場に乗り入れる時問題になります。
    
    鉄道を道路に建設することはできないというのは、江ノ電のように道路を車や歩行者と並んで走っているのが
    望ましくないという主旨で、上空を走るモノレールのための規定ではありません。   
    法律の解釈を考慮して、どのように目的の事業を進めていくかというような交渉などは、コンピューターは苦手です。
    むしろ法律を変更するというアプローチをしなければなりません。
    なぜデジタル化が進まないのかということだけに注目するのではなく、
    法律の制定、事業方針の決定などの全体像とデジタルシステムをどのように構成すべきかなど、
    広く事業全体を見て21世紀的な行政の進め方、事業の進め方を考える必要がありそうです。
    
    例えばネット通販の例では、注文が入ったらできるだけ早く、支払いや配達に関する状況を
    購入履歴のページに表示して、個別の問い合わせをしないで済む方法を考えるべきです。
    配達などの商品を受け取るまでの過程を、できるだけ早く表示することは、
    実際に早く配達するよりもっと重要かもしれません。
    そして、コールセンターは例外処理をする所と位置付けて、丁寧に対応できる
    全体の仕組みを作らないといけません。
    コールセンターになかなか電話が繋がらないとしたら、電話しなくても済むようなシステム作りに
    問題があります。コールセンターへの問い合わせが少なくなるのと、
    コールセンターを縮小して、販売の勧誘に回すのは、似ているようで、まったく異なる状況の
    ことがあります。販売の勧誘のほうが売上の向上に資するからといって、無理やりコールセンターを縮小して、
    新規顧客の契約は増えたが、解約も増えて、事務処理が増えて、利益は減少するということがあります。
    これはデジタル化に限ったことではなく、新聞の宅配で、販売勧誘員に報奨金を出し、景品を配って、新規契約数を増やしても、
    各社間で顧客の奪いあいになっているだけで、業界全体が自滅するかもしれません。
    新聞の購読者数が減少しているのは、ネットの情報が原因ではなく、以前からの事業の
    進め方に問題があったと思います。
            
    最近経験した事で、コールセンターが機能していないと思った経験を2つあげます。
    ひとつは、保証期間中にウェアラブル端末が壊れたので保証修理を申し込みました。
    まず、問い合わせのページに修理のことを記入しましたが、何の対応もありません。
    別の修理の受付のページに記入しないと対応しないようです。
    修理の受付のページには、textareaのような大きなコメントの記入欄があるのですが、
    maxlengthのようなパラメーターが50文字に制限されていて、
    十分に機器の状況を記入することができません。
    そして、現象から予想される可能性のある確認項目のやりとりが延々と続きます。
    そのうちに、確認項目のページを表示しようとすると、404エラーが出るようになりました。
    ネットワークの調子が良い時に再度確認の上で連絡してくださいということでしたが、    
    確認項目のページが404エラーで表示できないのは、ネットワークが原因であるという
    返信を、URLも含めて会社を代表する見解として公表して
    いいですねと確認すると、修理の手続きに進みました。
    実際に修理をするのではなく、製品を交換しただけでした、
    
    ふたつめは、携帯電話です。電波の状況が悪くて4Gの電波がまったくはいりません。
    対策用の機器を設置できるのですが、対応のコールセンターが、4Gのネットワークの状況が
    確認できないと、携帯端末がWiFiに繋がった状態では繋がりません。
    さらに、機器の申込みは、ホームページからはできない、SMSで送る専用のURLでないとできないと
    言いました。実際は、ホームページから申し込みできるので申し込みました。しかし、電話では、SMSで送る専用のURL
    でないと手続き出来ないと言いました。
    
    これは、私の問い合わせの返答のなかで話したことではありません。オペレーターの説明が
    申込みに際しての事前の同意事項などをすべて聞く必要があると言って、マニュアルを読むように延々としゃべり続けて、
    話を遮ると最初から読み直すだけで、まったく要領をえないので、ホームページから申し込もうと思って電話を切りました。
    その後、非常に繋がりにくいコールセンターのオペレーターが電話をかけてきて話した事です。
    コールセンターで対策用の機器の設置に関する対応を行なったあと、客が申込みをあきらめることが、
    社内での高評価になるのだろうと推測します。
    
    携帯端末がWiFiにだけ繋がった状態では、通話はできますが、番号非通知になります。
    SMSのメッセージは届きません。
    4Gのネットワークの品質が悪くて、対策用の機器を申し込むためには、
    他社の品質の良い回線に繋がった携帯端末が必要で、持っていないのなら誰か持っている他人をさがして
    電話番号を通知して欲しいというのはオペレーターが考え出したことなのか
    会社のマニュアルで指示された対応かはわかりません。
    モバイル事業全体をみている人なら、自社の4Gのネットワークの品質が悪くて、対策用の機器を申し込むためには、
    他社の品質の良い回線に繋がった携帯端末が必要ですという案内をすることが、良くないということは理解できます。
    自社の回線品質が悪く、使い物にならないことを自ら宣伝している状況です。
    モバイル事業全体をみている人にはコールセンターの状況がわかっていないのかもしれません。
    モバイル事業の業務の品質や信頼性が低い場合、利用者はグループ企業全体の、業務の品質や信頼性が低いと判断します。
    携帯ショップで機種変更をすると、アプリをどんどん導入され、1ヶ月以内にどんどん削除していた頃から、
    日本の携帯電話業界全体が自滅の道を進んでいるのかもしれません。
    
    コールセンターよりは、販売勧誘のほうが簡単です。コールセンターでは。客の話を聞く必要がありますが、
    順番に電話して、同じ言葉をしゃべるだけなら、マニュアルがあればできます。
    人件費を節約して売上を伸ばすことができると考える経営者が居ます。間違えた考え方です。
    20世紀のITエンジニアなら、インタラプションの処理が難しいというのは何度も聞きました。
    決まったことを順番に行うより、人の話を聞くほうが難しいのは、人間もシステムも同じです。
  「飛び込み営業」という言葉があります。これは、はじめてのお客がどのようなことを希望しているかを
  勘と経験で判断して営業する、あるいは販売に結びつかなくても新規エリア開拓のために状況を聞き取ると
  いう意味で、アプローチは違いますが、セールス・フォースの「 コールドコール2.0」と類似
  する面があります。決まりきったマニュアルの文言を繰り返すことではありません。
        
    日本は、以前アナログですべての処理を行なっていた時の品質が良かったために、
    かえってデジタル化に対応できず、現在生産性や業務の品質が下がっているのかもしれません。
    それに対して、アメリカはIT技術で世界の先端を走っていて、
    さらに、新しい企業が創業して、新しいIT技術も出てくるという好循環が続いています。
    
    しかし、このような好循環に変化が起きるのではないかと個人的に思っています。
    歴史的に見てみます。
    ゴールドラッシュ以来基本的に好調だったアメリカの経済は第一次世界大戦でさらに好調になり、
    1920年代はニューヨークの株価は上昇しました。しかし、1929年に大暴落が起き、
    さらに下落が続いて1932年には、歴史的最高値の10分の1のレベルまで暴落しました。
    最高値のレベルまで株価が回復したのは1954年です。第二次世界大戦の頃に大砲の弾道計算のために実用化された
    コンピューター技術もあって、アメリカはイギリスに変わって世界のトップランナーになりました。
    
    1980年頃に比べると、ニューヨークの株価は、2000年のITバブルのころ10倍になり、
    100年に一度のバブル崩壊といわれた、リーマンショックでも、長い目でみると株価はそれ程下がらず、
    回復が早く、最近の10年間でさらに株価は3倍以上になっています。
    
    リーマンショックは、実は 100年に一度のバブル崩壊ではなく、これから10年か15年のうちに、
    1929年の大暴落を上回るような、バブル崩壊が起こるのではないかと思います。(個人の見解です)
    
    その原因は、新しいIT技術である暗号資産だと思います。
    第二次世界大戦以降、アメリカはイギリスに変わって世界のトップランナーになりました。イギリスが
    戦争で疲弊したことが直接の原因かもしれませんが、それを70年以上支えているのは、
    米ドルが世界の基軸通貨であることです。暗号資産が広まって、米ドルが世界の基軸通貨でなくなった時、
    アメリカは世界のなかの一強の国ではなくなると思います。(個人の見解です)
    
    まず暗号資産がそれ程広まるかですが、20世紀の最後にインターネットが広まった時のことを
    考えてみます。最初は、インターネットはアカデミックな分野などに限られ、
    既存の専用線のネットワークを置き換えるものではないと言われました。
    インターネットがある程度広まった後も、イントラネットなどが中心で、純粋なインターネットは
    遊びの世界を中心に広まるといわれました。しかし、世界的に爆発的に広まったのは、遊びの世界といわれた
    純粋なインターネットでした。
    暗号資産もそれ程広まらないといわれ、広まるとしても、デジタル人民元のような、中央銀行のバックアップが
    あるものと言われています。しかし、本当に広まるのは、エルサルバドルがビットコインを法定通貨に指定したような、
    以前が適当だから、これからも適当というような分野だと思います。(個人の見解です)
    現在キャッシュレス決済は便利ですが、決済手段ごとに使える店と使えない店があったりして不便な面もあります。
    昔、ワープロで文書を作成して、フロッピーディスクに保存していて、メーカー毎にフォーマットが異なって互換性がない
    といっていたレベルかもしれません。将来、複数の暗号資産が法定通貨になるのか、ひとつの暗号資産が世界共通の法定通貨に
    なるかわかりません。そんなことになったら、固定相場の時代に逆戻りするあるいは、金本位制の時代に逆戻りして大混乱になる、
    絶対にあり得ないという人が多くいます。しかし、マイニングの技術で総量が決まることが価値を保証するというのは、
    金本位制と共通するかもしれません。歴史的に見ると、絶対にあり得ないという人が多くいることこそ、
    実際に起きたということがあります。
    
  
   以前の帝国主義・植民地主義では、日本のような後発組が最初に敗北しましたが、先発組の欧州諸国も
   最終的には、帝国主義・植民地主義はダメだということになりました。行政のデジタル化でも、
   後発組の日本が最初に負けを認めることになるかもしれませんが、先発組も永久に世界のトップランナーということは
   ありません。アメリカもいずれは軌道修正が必要になります。
       
    このサイトでは、将来の列車ダイヤを予測するコラムを書くことがあります。
    正確な情報なら、鉄道会社のホームページを見るとわかるし、各社の発表する情報をまとめて見るなら、
    キューレーションのサイトを見るとわかります。
    個人のサイトでは、個人的な予測だということを明示した上でなら、将来の列車ダイヤの予測などを
    述べるほうが面白いし迷惑はかからないと思います。
    それで、予測したダイヤが当たるかというと、当たったことは一回もありません。
    これから10年か15年のうちに、1929年の大暴落を上回るような、バブル崩壊が起こるという予測も
    当たらないかもしれません。
    IT技術が発展して、リモート会議が海外の人とも簡単にできるようになったとか、
    車のドラレクなどにたくさんのデーターが保存されるようになったなどの、デジタル技術が社会生活に
    各種の影響を与えるようになっています。気がついたら、社会の仕組みや国際情勢にも影響を与えるようになります。
    米ドルが世界の基軸通貨でなくなり、アメリカが世界のなかの一強の国ではなくなるというようなことも、
    絶対に起きないとはいいきれません。
        
    経済の専門家の大学教授でも、過去にアベノミックスはアホノミックスで日経平均株価は10,000円を割るといった
    人がいます。予想は外れてます。
    アベノミックス以前の時代を悪夢のような時代という人もいるので、アベノミックスの時代をアホノミックスの時代
    と言っている人がいるかもしれません。あるいは、100年1,000年と気長に待っていると、
    日経平均株価が10,000円を割ることがあるかもしれません。
    
    日本ではなぜデジタル化が進まないのか?ということの原因はいろいろあります。
    何かひとつ修正すれば良いというような単純な問題ではありません。
    5Gの回線を税金を投入してまで敷設しないといけないのかは疑問です。
    携帯端末の利用者にとっては、5Gの価値はそれほど感じられないような気がします。
    利用者が価値を感じられるようなサービスを携帯電話事業者が投入することで、
    民間企業の競争原理で進めるべきことかもしれません。
    5Gの回線の敷設に税金を投入するのは、多くの国民の利便性の向上のために行なっているのか、
    特定の業界への補助金として行なっているのかの判断が微妙です。
    鉄道事業者で、メインテナンス用の車両の稼働状況のデーターを、今までは車庫に入るために
    ゆっくり走行している時にトランスポンダで通信していたのを、営業走行中にミリ波通信で
    行う形にした所があります。駅に停まっている時ではなく、高速で走行中に行うそうです。
    このように民間事業者が投資対効果を考えて自身の判断で行うべきことのように思います。
    アメリカが世界のトップランナーだから、アメリカのやり方やシステムをそのまま取り入れていけば良い
    ということでもありません。消費税の軽減税率の適用など、欧州諸国のやり方を何年か遅れで、
    ほぼそのまま取り入れるというような、物事の決定方法が広まっていますが、それでは問題は
    解決しないと思います。欧米諸国の動向を分析するのは重要ですが、
    そのまま後発組として取り入れるだけでは不十分です。
    デジタル化に限らず、広く事業全体を分析して21世紀的な行政の進め方、事業の進め方を考える必要がありそうです。