列車ダイヤについて -- 3ー67 コロナ感染症の、現状把握は十分か?
2022年2月20日
3ー67 コロナ感染症の、現状把握は十分か?
コロナ感染症の現状については、行政検査の新規陽性者数と、その予測値がよく報道されます。
予測値については、天気予報と株価の予想との中間位の精度かと漠然と思っています。
天気予報、株価の予想とも、15分先の予測は、かなりの精度をもっているようなので、あくまで印象です。
一方現状の把握として、感染者の発生状況を正確に把握し、迅速に治療を行うべきですが、
従来にくらべて感染者数が多いこともあって、適切に迅速に行われていないのではないかというのが
今回のコラムです。
まず、行政検査の新規陽性者数は重要な指標であることは間違いないでしょうが、
現状での真の感染者数の把握が重要なのではないかと思います。
医療の知識はないので間違えているかもしれませんが、感染しているけれど自覚がなくて検査を受けていない人は、
入院や自主隔離をせず、動き回るので、他人に感染させるリスクが行政検査の新規陽性者以上にあるかもしれないということで、
現状で確認すべき重要な指標であり、コロナ感染症の特性を明らかにするために、
現状とともに過去に遡って、明らかにすべき指標だと思います。
それとともに、感染者の発生状況把握や治療方法などに関する現状把握にも課題が有ります。
発熱外来などで、診察した上でPCR検査を行い、陽性になった時点で、保健所に連絡し、
感染者の状況を保健所が管理するという仕組みは、現状のリアルタイムの把握の観点では
適していないのではないかと思います。
医師が診察した時点でカルテを作成します。カルテの情報をもとに、
PCR検査の結果を待たず、追跡を開始し、HER−SYSへの入力も、カルテの情報から自動的に行えば、
手数が省かれるとともに、精度の高い情報が蓄積されます。専門家が直接会って得た情報ということで、カルテの情報は
高い信頼性があります。保健師が電話で聞き取った情報より、信頼性が高い可能性があります。
HER−SYSのシステムには、コロナ感染症に関するデーターが蓄積されています。
治療は、コロナ感染症の重症度の基準だけでなく、患者、個人個人の状況に応じて、行わなければなりません。
病院で実際に患者を前にした医師が得た情報、患者個人に関する基礎疾患や、服用中の薬などの情報も重要です。
ひとつのシステムにアクセスするだけで、目の前の患者個人に関するすべてのデーターが得られると、
デジタル化の効果があらわれます。HER−SYSのシステムは、2年前に急いでつくったシステムなので、
完全を求めるのは難しい面がありますが、
ひとつのシステムにアクセスするだけで、地域の感染者の現状がすべて把握でき、
各病院間で転院先などを探すのではなく、一つの待ち行列として、
患者の入院先などの割当をおこなうことで、デジタル化による業務効率向上の効果を得ることができます。
どのようなシステムが良いかのイメージとしては、コンビニなどにあるPOS(販売時点情報管理)システムです。
POS端末が導入される前は、キャッシュレジスターでした。売上と入金のみを管理します。
商品の在庫や売上原価は、1日の商売が終わった時点で、商品売上を集計し棚卸しをして、仕入れ台帳をもとに計算します。
POS端末では、販売時点で商品在庫の変動も記録されるので、売上・売上原価の仕訳も可能です。
また、すぐに追加すべき商品の発注ができます。デジタル化しても、情報がばらばらのシステムに保存されていては、
効果を得ることができません。システム間の情報がリアルタイムに連携され共有されてはじめてデジタル化の効果があらわれます。
ワクチン接種のVRSのシステムには、データーの間違いがかなりあるそうです。
3回目のワクチン接種の接種券の作成は、居住地以外で接種を受けた人などについて、
以前の接種の時の予診票のデーターをもとに、国民健康保険団体連合会の集計をもとにした情報により、
以前の接種の情報を得ていた自治体が多いそうです。
紙のデーターとデジタルデーターが混在し、しかもデジタルデーターの信頼性が低い状況では、
デジタル化による業務効率の向上や迅速化の効果を得ることができません。
コロナ感染症は、2年前から予期せず発生したので、システム構築がまね合わなかった面があります。
一方マイナンバーカードは、数年前から計画的にすすめている事業です。
しかし、カードは予定ほど普及していません。行政のデジタル化の効果もあまり見られません。
さらに、VRSのシステムは、一般ユーザーがアクセスすることを想定していない、限られた人達だけで
運用されるシステムなのにたいし、マイナンバーカード事業は一般ユーザーが使用してはじめて成り立つシステムです。
また、VRSシステムなら、方針を決めて全面デジタル化することも可能ですが、
マイナンバーカードはどんなに普及しても、100%の人が所有することはないでしょうから、
アナログ的な処理も残り続けるという困難さがあります。
総務省のCMに、マイナンバーカード事業の問題点が現れていると思います。
マイナンバーカードがあれば、コンビニでも、住民票の写しの交付をうけることができるので、
空いた時間を有効に活用できるというCMがあります。
行政をデジタル化しても、住民票という紙の書類をベースにした業務手順を維持したいという考えの総務省の人が、
マイナンバーカードのメリットを考えると、あのようなCMができると思います。
ハンコを廃止したように、住民票という紙の書類が必要になる手続きを見直し、
不要なものは、紙の書類以外のデジタル化した手続きで行うことができるのではないかと考えないと、
行政のデジタル化のメリットは得られません。
マイナンバーカードを使ってマイナポータルにアクセスした人の話を聞くと、
スマホケースを外したなど、カードの読み込みに苦労したという人が何人かいました。
このような使い勝手をよくしないと、デジタル化は進みません。
国税庁のe−Taxの確定申告書作成サイトでは、一時的ながら、ID・パスワード方式を認めています。
多くの人に、確定申告で納税して欲しいと考えるとこのような考え方がでてきます。
ID・パスワード方式で具体的にセキュリティーの問題がどの位発生したのか検証して、
問題がないのなら、マイナポータルにアクセスする方式として認めるべきだと思います。
現在の総務省の進め方からは、 マイナンバーカード推進のための予算を確保し続けたいだけで、
本当にマイナンバーカードを推進したいという意気込みが見えてきません。
そもそも、一般の人がマイナンバーカードを取得することを前提として、自治体システムのクラウド化から、
行政のデジタル化を進めようというのは、中央省庁の自分たちのオフィスはデジタル化したくないという気持ちの
あらわれのように見えます。
まず隗より始めよの言葉通り、行政のデジタル化は中央省庁の自分たちの業務の見直しからはじめなければなりません。
行政のデジタル化をどのように進めるべきかについて、ひとつのアイディアがあります。
行政文書を永久に保存することにすると共に、修正した時は、すべての記録が残るようにします。
デジタルデーターであれば、現在の技術で、容量的に永久に保存することは可能です。
また、すべての修正の記録を取ることも、イメージ的には、会計の帳簿を修正する時、
元の仕訳を修正するのではなく、新たな修正仕訳のレコードを追加する方法です。
またシステム的にも、バックアップのとり方を規定して、過去の任意の時点でのファイルの状態を
再現するタイム風呂敷のような機能は実装されています。
中央省庁の人達が、統計資料の元データーを消しゴムで消して修正するような環境で働き続けたいか、
データーの修正がすべて記録されるような環境で働き続けたいかを、自分たちの課題としてとらえなければなりません。
領収書が廃棄されたとか、決裁文書が改ざんされるということがありました。財務省の決裁文書改ざんについては、
1人の職員のひとが、自分の手帳に記録を保存したことが、証拠になりましたが、
本来は、行政システムにすべての修正の記録が保存されているべきでした。
領収書の廃棄や、決裁文書の改ざんは、行政がデジタル化される以前の
悪夢のような時代に起きたことで、今後は絶対に起きないという状況になることが、
行政のデジタル化のスタートです。
中央省庁の人は、公務員試験のレベルなどをみてもレベルが高いと思います。
この人たちが、IT技術者になるということではなく、業務を遂行するなかで、DXの先駆者となることで、
日本の行政のデジタル化が推進すると思います。