列車ダイヤについて --  3ー61 アベノマスクを申し込みました

                                      2022年1月1日  

    3ー61 アベノマスクを申し込みました
    
    
    厚生労働省が希望する個人にも配布する、アベノマスクを申し込みました。
    
    どのように申し込んで、何を感じたかと、それに関連して行政のデジタル化について考えたことを
    まとめたのが、今回のコラムです。
    
    最初に、申し込んだアベノマスクが配布されたら、どのように使用するかですが、
    中に指を入れて、隅っこの掃除に使うと便利です。階段、窓ガラス、窓サッシの掃除に使います。
    隅まで拭けるし、水で洗えば何度でも使えます。紙などを使うより、SDGsに貢献しています。
    
    そこで、申込みですが、100枚単位です。
    まず、厚生労働省のホームページで、所定のEXCELファイルをダウンロードします。
    住所・氏名、必要枚数などを記入して保存します。
    そのファイルを添付して、メールを所定のアドレスに送ります。
        
    行政機関では、メールにファイルを添付することがよくあります。なぜこのような慣習になったのかは知りませんが、
    セキュリティーの観点からは好ましくありません。添付ファイルを開かないとメールの要件がわかりません。
    ウィルスなどを含んだファイルの可能性があります。
    メールに記載された、URLや、添付ファイルは開かないことにしていますが、
    添付ファイルを開かないと要件がわからない場合、仕方がありません。
    
    通信販売のサイトなら、ホームページから注文した内容が、サイトのデーターベースに保存されるようになっています。
    受注した時点や、発送の時点でメールで通知するように設定できます。
    また、ホームページで、注文した商品の状況を確認することができます。
    アベノマスクの配布に関してはどれもできません。どこかの通信販売の会社に、配布業務を丸ごと外注したほうが、
    費用が節約できたのではないでしょうか。
    
    同じような疑問があるのが、マイナンバーカードです。
    総務省の人、その他の省庁の人や、国会議員の人は、どの位の割合でマイナンバーカードを保有し、
    どの位の頻度で使用しているのか、聞いてみたいです。私は、マイナンバーカードの配布が始まった頃に
    申請して保有しています。家に置いています。使ったのは、最初に試しに住民票の写しを取得したのと、
    マイナポイントを申請したのと、5年経ったので、パスワードを更新した時と、
    最近、新型コロナワクチン接種証明書アプリを使ってみた時です。
    
    マイナンバーについて一番釈然としないのが、マイナンバーを他人に知られても問題ないのかという点です。
    
    住所、氏名、生年月日、電話番号などは、誰にでもしゃべるわけではありませんが、
    何がなんでも秘匿するものでもありません。
  Suicaのカードの番号は、一応番号を控えていますが、聞かれたことや必要になったことはありません。      
    マイナンバーは、どのようなレベルで管理すれば良いかのイメージがまだわかりません。
    何かよくわからないというのが、あまり使われない一番の原因ではないかと思いますが、
    総務省の役人の人は、実際どの位マイナンバーやマイナンバーカードを使って、
    どのように感じているのでしょうか。e−Taxを使っている人は、年に1回以上は使っていると思います。
    
    新型コロナワクチン接種証明書アプリを使ってみた時感じたのは、マイナンバーカードはなぜ、
    NFCのタイプFをサポートしなかったのだろうということです。
    マイナンバーカードは、NFCのタイプBを使用しています。タイプの違いが原因だと確認したわけではありませんが、
    Suicaの場合かざすだけで認識するのに、マイナンバーカードの場合、位置と向きを確認して、完全に接触させないと
    認識しませんでした。一部の会社のスマホで、NFCはサポートしているけれど、
    新型コロナワクチン接種証明書アプリをサポートしていない機種があり、ハードウェア(NFCのタイプBサポート)
    の違いが原因と言われています。
    
    総務省が、東京都渋谷区が始めた無料通信アプリ「LINE」で住民票の写しの交付請求ができるサービスについて、
  eKYCは、身元確認であって当人認証ではないとの立場から、区に改善を促す考えを示したことがあります。
  マイナンバーカードの表面の本人確認の仕組みを考えると納得できる面はあるのですが、
  根本原因は、マイナンバーをどのように使うかが誰にでもわかるように説明されていないことにあると思います。
  
  マイナンバーカードの表面のチップには、マイナンバーは入っていません。
  電子証明書と秘密鍵とが入っています。利用者証明用電子証明書でマイナポータルにアクセスする場合で説明すると、
    利用者がマイナポータルにアクセスしようとすると、マイナポータルのサイトから、乱数を送ります。
    マイナンバーカードを持っている利用者は、乱数の平文と、秘密鍵で暗号化した暗号文と、電子証明書をマイナポータルサイトに送ります。
    マイナポータルサイトでは、秘密鍵で暗号化した暗号文を公開鍵で平文化し、マイナポータルから送った乱数、
    送られてきた乱数の平文と一致すれば、送られてきた電子証明書が有効であると判断しログインが可能になります。
    
    この仕組みはすばらしいもので、利用者証明にマイナンバーを使ってはいけないという主張にも一理あります。
    しかし、何かでマイナンバーカードが盗まれた場合、盗まれたマイナンバーカードでも、4桁の数字のパスワードが
    わかれば、マイナポータルにアクセスすることができます。同時に盗まれた他のカードとパスワードを共有している場合などに、
    マイナポータルサイトへの不正アクセスが完全に防げるわけではありません。
    マイナンバーカードをほとんど使わないので、落としたことや盗まれたことに気づかない恐れがあります。
    多くの不正アクセスは、技術上の欠陥によるものより、利用者の不注意が原因のことがあります。
    マイナンバーがどのようなものか周知されてなくて、マイナンバーカードをあまり使っていないことで、
    不正の状態が長期間放置される恐れがあります。マイナンバーカードを利用した場合、希望する人には
    あらかじめ決められた方法でテキストメッセージで通知するなど、運用上のノウハウを積んで、
    不正が行われないようにしたり、万が一の場合にも利用者が早く気付くようにする必要があります。
    
    千葉県佐倉市ユーカリが丘において、2021年9月より、鉄道・バスでの顔認証乗車システム実証実験を開始しました。
    これも本人認証の仕組みです。このように毎日多くの人が利用することを前提としたシステム開発が必要です。
    
    Suicaのカードの場合で考えてみると、すべての人がSuicaのカードで鉄道を利用すれば簡単になります。
    しかし、そのようなことはありません。Suicaのカードを使用しない人のことも考えて、QRコードを印刷した切符の試験も行なっています。
    QRコードを印刷した切符で入場を確認できるようになれば、切符に貼り付けた磁気テープに入場を記録する必要がなくなります。
    切符に磁気テープを貼り付ける必要がなくなれば、作るのも廃棄するのも簡単になります。
    改札機に磁気カードに対応する機械部分も不要になります。サーバー側で、入場や運賃の計算を行う仕組みは、
    まず、利用者が少ない地区に導入されると思いますが、全社的にこの仕組みの導入が可能になれば、改札機の価格が下がります。
 
  マイナンバーカードを使って、利用者証明をする時、マイナンバーは使っていません。
  ですから、医療機関で、マイナンバーカードを使って、本人が利用者証明をして、本人が必要と認める医師に
  情報を開示するなら、マイナンバーは必要ありません。しかし、この方法は効率が良くありません。
  さらに、マイナンバーカードを使って、本人が利用者証明をしてもらう必要が有ると言って、
  家に押しかけて、詐欺行為を働く者が現れる恐れもあります。
  他の者が、個人情報を参照しようとすると、マイナンバーが必要になります。
  例えば、年金事務所の人は、年金申請者の書類が正しいかどうか確認するためには、申請者の厚生年金への
  加入状況などを確認する必要があります。これは多くの人が理解しており、支払い金額などを確認しても
  不信に思いません。しかし、支払い金額の情報を使って、金融商品の勧誘に使用するとなると、
  ほとんどの人は、情報を開示したくないと思います。
  自分のマイナンバーを使って、誰がどのような目的で、どのような情報を参照したかを知りたいと思います。
  年末調整の書類にマイナンバーを記入したとすると、誰が、どのような目的でいつ情報を参照したかの記録が残りません。
  このように、自分の個人情報を誰が、いつどのように参照したかが開示されないことに多くの人が不安を持っています。
  安心です、問題は発生していませんという、説明を何度も聞きたいのではなく、
  具体的に本人が請求する情報が開示されることを希望しています。
         
    将来給付を行う際に使用する銀行口座を、マイナンバーと紐付けるそうですが、どれ程の改善になるのかが不明です。
    まず、次にいつ給付があるのかが疑問です。さらに、その際に、各人と世帯主の関係や、子供が成人したので、世帯主の口座ではなく、
    本人の口座に振り込んでほしいなどの希望に柔軟に対応できるのかが不明です。
    給付を行う際に使用する銀行口座を、マイナンバーと紐付けたら、年金・児童扶養手当・生活保護などの各種の給付で、
    継続的に使用しなければなりません。
    COCOAのシステムのように、どの位の人がどのように使用しているのか、発表されない状況は好ましくないです。
        
    また鉄道の話になりますが、山形新幹線の事業費は、およそ600億円でした。車両費については、在来線の特急電車を取り替える
    としても、投資が必要だったことを考えると、地上設備の部分の投資額は、300億円余りです。
    福島、山形間は100km足らずです。
    長崎新幹線の事業費は、6,000億円余りです。武雄温泉・長崎間は66kmです。
    全国新幹線鉄道整備法ができた、1973年を起点にすると、山形新幹線は、それから20年で成果が得られました。
    一方長崎新幹線は、40年経って、部分開業の状態です。
    マイナンバーカードやガバメントクラウドをはじめとする、行政のデジタル化の動きを見ていると、
    長崎新幹線の事業のように見えます。投資額は大きいのですが、なかなか効果が見えません。
    山形新幹線のように、すぐに効果が明らかになるような仕組みを考えるべきです。
    システムの保守費用も、課題です。民間企業の場合、会計的に減価償却の仕組みがあることと、
    使っていないシステムの保守費用を払い続けると事業の収益が悪くなるので、
    歯止めがかかりますが、公共システムの場合、最初にお金を払い切ったことで、
    後々使用されていない状態で放置され、誰も中身を理解していないシステムが存在し続けることがあります。
    
    行政のシステムで、あくまで個人の感想ですが、良くできていると思うのは、
    国税庁のシステムです。20世紀に国税総合管理システムの開発で、世紀の愚作という状態になったので、
    改善したということもあるかもしれませんが、国税庁がお金を受け取る部門だということが大きいのではないかと思います。
    e−Taxのシステムや、Taxアンサーのシステムは、税理士や公認会計士の人が、良くできたシステムで参考になると
    いうのを、聞いたことがあります。
    デジタル化の仕組みの議論の前に、予算をできるだけたくさんとって、事業を行う主体になることが業績になるという
    仕事のやり方を改めないと、行政のデジタル化の果実が得られないような気がします。