列車ダイヤについて -- 3ー58 今こそ感染症対策を!
2021年12月20日
3ー58 今こそ感染症対策を!
コロナウィルス感染症は、今も収束していませんが、
日本国内では、かなり落ち着いた状況になっています。
今こそ、感染症対策を検討すべきというのが、今回のコラムです。
コロナウィルス感染症が、落ち着いた状況になったところで、喉元過ぎれば熱さを忘れるではなく、
今こそ、コロナウィルス感染症の対策の中で、課題になったことをすべて洗い出して、
すべての感染症に対する対策を立て直すべきだと思います。
「屋根を修理するなら、日が照っているうちに限る」というなら、COCOAなどの、コロナウィルス感染症に関連
して開発されたシステムは、開閉式屋根のドームの屋根が途中で動かなくなって、中の人がずぶ濡れになったレベルです。
修理するだけでなく、故障の原因を究明して、さらに毎月開閉テストを行なっていないと、次の感染症の時、また動かなくなります。
個人の感想ですが、一番の課題は、感染症の発生状況の予測が当たらないことです。
実効再生産数などを使って、発生状況の予測が出来ることを前提とした、感染症対策を根本から
見直す必要があります。「重篤患者が約85万人に上り、半数が亡くなる恐れがあるとの試算」
などが、警告として機能して、有効な対策がとられたという考え方もありましたが、
根本的に間違えていると思います。警告を出したほうが良いかどうか判断するのは政治家で、
科学者は、あくまで正確な予測に徹するべきです。
天気予報などを見習って、感染症の発生状況の予測が、翌週1周間の予測ならある程度は正確だったのか、
まったく役に立たなかったのかを検証して数値で示すべきです。マスコミも感染症の発生状況の予測について、
専門家や厚生労働省などの発表をそのまま発表するだけで、結果の正確性の検証がありません。
コロナ感染症第5波が日本では急速に収束した時も、ワクチン接種が良かったとか、マスクの着用が良かったなどの
専門家のコメントは報道されましたが、予測の正確性の度合いを数字で示した報道は聞きませんでした。
来月の予測は無理でも、来週の予測はある程度有効なのか、予測自体無理なのかを知りたいと思います。
予測自体無理なのなら、感染症の発生状況の分析をリアルタイムで検証する方法に、対策を根本的に変更する必要があります。
株式の売買を行う時、来月の株価の予測や、翌日の株価の予測は当たりません。
当たる場合もありますが、株式公開買付けを開始しますというような情報を事前に一部の人に開示し、
その情報に基づいて株式の売買をすることは違法なので、翌日何があるかはわかりません。しかし、現在の株価は
リアルタイムでわかります。新聞で昨日の株価の情報を得て取引を行なっていた時代とは様変わりしています。
コロナウィルス感染症については、毎日行政検査の陽性者の数を都道府県別に発表する体制は確立されましたが、
インフルエンザなどでは、周間単位の感染者数が事後的に発表されるだけです。
感染症対策は、濃厚接触者をすばやく特定する速度と、感染症が広まる速度の勝負のように思うのですが、
感染者数を予測出来ることを前提としている一方、実際は、朝刊で昨日の新規感染者の情報を得て対策を考えるような
現在の仕組みは、あまりに古めかしいと思います。行政のデジタル化を一番に進めるべき分野です。
インフルエンザの感染者も、昨年流行していないので今年は大規模な流行があるかもしれないという専門家からの
発表がありました。そして、ワクチン接種の予約ができないという問題がありましたが、
現在のところ、例年と比べてはるかに低い発生率です。
インフルエンザの感染者の発生率が低いのは、コロナウィルス感染症に関連して、海外からの入国者が
制限されているからかもしれません。このような感染症の現状をデジタル技術を駆使してリアルタイムで分析する仕組みを
確立すべきです。
インフルエンザは毎冬発生する感染症ですが、どのような株がどの位流行するという予測はほとんど当たりません。
また、ワクチン接種の予約も、クリニックに電話するという旧態依然とした方法がほとんどです。
ワクチン接種により、どれ程感染者が減少し、重症化を防ぐことができたかも、
正確なデーターはありません。
より正確な予測をするための、デジタル化の投資にどの位予算が必要か、
リアルタイムの患者発生状況の把握にどの位予算が必要か、それにより感染者の減少にどれほどの効果
が期待されて、健康保険の費用がどれほど削減されるのか、データーに基づいた改善計画が必要です。
保健所が行なっている、濃厚接触者の特定の業務も、大変だ忙しいという報道だけで、どのように行われ、
どのような効果があったのかの報道はありません。感染症が広まる状況が、ある程度予測できるような
ものなのか、それともクラスターの発生など予期せぬ突然の出来事に振り回されるような物なのかなどの
情報が何も提供されません。
濃厚接触者は、全体と比べてどの位、陽性率が高かったのか、どのような行動が感染につながったのか、
濃厚接触者で感染した人は、家族などで、マスクをしていない状況で感染したのか、それとも
マスクをした状態で感染したのか、何も情報が開示されません。
ウィルスも自分にとっての最適経路で広まっていくのではないかと思うのですが、
各地の保健所に集積されたデーターをビッグデーターとして、解析する予定があるのでしょうか。
コロナウィルス感染症に限らず、多くの感染症の感染経路についての有益なヒントが得られると思います。
個人情報の保護のために何も開示しないのかもしれませんが、
感染症の予防の観点からは、我々が広く効果的な感染症予防の対策を理解している必要があります。
住民が具体的に何が便利になった、改善されたと実感できない行政サービスは、
どんなに忙しく働いているとしても、有用で適切なサービスとは言えません。
対面調査や電話での調査が、本当に個人情報保護の観点から最適なのかも検討すべきです。
携帯電話の位置情報も取得して、情報信託制度、匿名加工情報制度など法的な整備も含めて、
最適な方法を再度検討し、濃厚接触者の特定が迅速に行われる仕組みを開発すべきです。
HER−SYS、VRS、COCOAなど、コロナウィルス感染症に関連して多くのシステムが開発されました。
これらは、喉元過ぎればバグがあったことも忘れるではなく、何が課題だったかを分析し、
インフルエンザなど、他の感染症に利用することで、業務の合理化を図ることが出来るものは
使い続けなければなりません。過去にエコ・ポイントの給付の際にもシステムが造られましたが、
特別定額給付金の支給や、マイナポイントの給付に際して一からシステムが開発され、
特別定額給付金の支給では多くの問題が発生しました。
感染症に関わって作成されたシステムは、課題を分析し、使い続けなければ、
将来、感染症が発生した時、また一からシステムを開発して、問題を起こすことになります。
そして、喉元過ぎればの状態になっていないのが、3回目のワクチン接種です。
3回目のワクチン接種を行うに際しては、1回目2回目のワクチン接種がいつどのように行われたかの情報が
必須ですが、VRSのシステムの情報が不正確だということが大きな問題になっています。
政府の新型コロナワクチン接種証明書アプリは、マイナンバーカードを持っていることと、マイナポータルの利用が
前提になります。マイナンバーカードを持っていないと、行政のデジタル化の恩恵を受けられないという考え方は間違えています。
内容の緊急性などを考慮して、項目ごとに、マイナンバーカードを持っていなくても、行政のデジタル化の恩恵
が得られるようにすべきです。
香川県では、「K−MIX R BASIC」というシステムを導入し、電子カルテのシステムの連携が図られています。
県内の多くの病院で医療データの共有が可能です。医療機関受診の際に専用の、K−MIX R BASICカード
またはマイナンバーカードを持参することで、複数の医療機関を受診している際や、救急救命センター、あるいは
ワクチン接種の際の基礎疾患の有無の確認などに利用されています。
電子カルテのシステムの連携が図られていて、機能的には、厚生労働省がマイナンバーカードと健康保険証の連携で
進めようとしているシステムより進んでいるかもしれません。
マイナンバーカードを持っていなくても、マイナポータルを利用していなくても、データーヘルス改革は可能です。
医療データの共有というと、個人情報の保護が課題になります。
しかし、病院へのサイバーアタックには、データーを暗号化して使えなくするものも多く、盗み出すものだけではありません。
データーを暗号化して使えなくするものに対しては、医療データを共有しているものがバックアップの機能も果たします。
小規模な県で、関係者各位が、かなり全体の状況を共有できるような組織単位で、データーヘルス改革を始めたほうが、
スムーズに進むのかもしれません。
3回目のワクチン接種の際も、積雪の状況を考慮することが重要になります。
このようなことも、現地の人なら常識としてわかっているような知識が必要になります。
マイナンバーカードの保有率が上がって、マイナポータルの利用が進まないと、行政のデジタル化は進まないというのは、
行政のデジタル化の予算を毎年獲得するための言い訳のように聞こえます。
中央省庁の行政のデジタル化については、10年近く前から、
第一期政府共通プラットフォーム、第二期政府共通プラットフォーム、ガバメントクラウドとシステムの名前だけが
話題になりますが、ねんきんネットは、日本年金機構のシステムにログインし、登記簿の証明書の取得には、
法務省のシステムにログインするというような使い勝手はほとんど変わっていません。
「デジタル田園都市スーパーハイウェイ」を構築するそうですが、償却年数を迎える3Gケーブルの
置き換え程度で十分かもしれません。日本国内は陸上のケーブルが主流です。
アジアじゅうに、ケーブルをひくとしたら面白いですが、勝手にひくと大問題になります。
デジタル田園都市なら、5Gケーブルをひく前に、地方に行ってなにが不便か聞いてみるほうが先だと思います。
地方自治体の行政のデジタル化についても、10年近く前から、
住民基本台帳ネットワークシステムが話題になりますが、住基カードがマイナンバーカードに変わっただけで、
具体的に何か便利になったというものはあまりありません。
行政のデジタル化は、システムの構成がどうなったかではなく、利用者から見て何が便利になったのか、
どの手続きが合理化されたのかという視点で、常に投資の有効性を検証しなければなりません。
マイナンバーカードが普及しないから、行政のデジタル化が進まないという話はよく聞きますが、
香川県の例のように、専用のカードで色々なサービスを開始することが可能です。
特別定額給付金の支給に課題があったとしたら、将来、課題の無い支給が行われることを示さなければなりません。
現在の、18歳以下の子どもを対象にした10万円相当の給付では、課題を解決したというよりは、
5万円分をクーポン券とすることで、事務経費が増大し、給付が遅くなるという
新たな課題が出てきただけのように見えます。地方自治体の中には、地方独自のポイントカード
に給付する形で、クーポン券の配布を直ちに行うという動きもあります。このような地域を
行政のデジタル化の先進的なモデル地域に指定して、全国的な政策を行う前に、
クーポン券を印刷するよりもっと合理的な方法があるかもしれないことを検討すべきです。
「まず隗より始めよ」というなら、誰がみても行政のデジタル化の効果が認識できるような
分野から始めなければなりません。
個人の感想ですが、まず隗より始めるには、財務省の予算・決算のシステムを替えるのが良いと思います。
海外製のクラウドシステムに頼ってシステムの構成を変えても、利用者には何が変わったのかよくわかりません。
しかし、例えば国内製のクラウド会計システムを発展させて、国内製のERPシステムを開発し、
予算・決算、財務報告、内部統制監査の方法を改めれば、自ずと経産省の補助金支給の方法も改まり、
健康保険をはじめとする医療・福祉分野の予算の使われ方の詳細も明らかになり、
すべての人に、何が変わったかが実感できる行政のデジタル化が進展すると思います。
財政再建が重要か、積極財政が重要かといって議論しているより、文書通信交通滞在費がいつ誰に支払われたかを
明らかにすることができるERPシステムを開発するほうが、行政のデジタル化が進展すると思います。
民間企業でも、ERPシステムの機能を有効に使っている企業はあまり多くありません。
日本企業は、間違いなく伝票を処理し、財務諸表を作成するまでは効率が良いのですが、
経理のデーターを使って経営を分析し、経営戦略を立てる面では、諸外国に遅れをとっています。
経営を分析し、経営戦略・事業戦略を立てる面では、20世紀には、プロスポーツチームの経営戦略
なども日本と欧米諸国と大差ありませんでした。しかし21世紀になってからの20年に大きな差がつきました。
データーヘルス改革も10年位前は、日本も欧米諸国も大差ありませんでした。
差がついたのは最近の10年間です。
20世紀には日本の工場の生産性が高く、生産性改善の国際協力のプロジェクトもありました。
その頃から、事務部門の生産性はあまり高くないという部分もありました。
21世紀になってからの20年間で、IT技術の利用が広まったこともあって、
日本と欧米諸国の生産性に大きな差がつきました。まさに失われた20年です。
バブルが弾けた時から言えば、失われた30年です。
今回のコロナウィルス感染症に対する対応でも、ワクチン接種は、
初期に出遅れの問題はありましたが、日本は上手く行なった国だと思います。
現在のところ、感染者の数も比較的少ないほうです。
しかし、感染者の数がそれほど多いわけではないのに、入院できないとか、
給付金の支給でデジタル化の遅れが問題となるなど、多くの課題も見つかりました。
強い面をさらに強くするという対応もあります。弱い面を改善するという対応もあります。
まずお金の使い方の効率性・事業計画の立案の適正性から始めるという対応もあります。
必ずしも、GDPを増やすことのみが目的というのではなく、
喉元過ぎれば熱さを忘れるではなく、必ず課題を分析し、エビデンスに基づいて
その時の思いつきではない、合理的な事業計画を立てるプロセスを確立する必要があります。
接触確認アプリCOCOAは、バグがあったことだけが話題になりましたが、どのように役にたったのかは
何も発表がありません。Bluetooth Low Energyを使う方法は、屋外ではある程度効果があっても、
屋内では、あまり効果がないという見解もあります。急いで開発したアプリなのでそれならそれで仕方がないことで
結果を公開すべきです。日本の会社が開発した地磁気センサーを使う方法が有効かもしれません。
買収した海外の子会社で地道に開発していた技術ですが、屋内であらかじめ地磁気による磁場を測定しておくと、
高精度で人が居る場所がわかるそうです。すでに日本の本社のオフィスで使っていて高成績が得られているそうです。
時々8の字に回してキャリブレーションするだけで、どのように役立っているか理解していませんでしたが、
スマホの地磁気センサーが有効に活用できるそうです。
この技術は、海外で開発した技術ですが、日本人が好みそうな技術です。(個人の感想です)
インフルエンザでも使えるので、継続的に技術開発を続けて、クラスター等の濃厚接触者の追跡に使用すべきです。
感染症に対して、先進的な対策を講じている会社は評判が高まるはずです。
民間で技術開発を継続していれば、次の感染症の時、厚生労働省が急いで外部に発注したアプリを使う
必要がなくなります。
それからもうひとつ、
最近NHKで学生ロボコンの番組を見ました。
優勝した長岡技術科学大学チームは日本代表として、
世界大会「ABUアジア・太平洋ロボットコンテスト(ABUロボコン)」へ出場します。
ABUロボコンというなら、太平洋沿岸のシリコンバレーやオーストラリアの企業や大学にも出場を呼びかけたら
どのようなことになるだろうということです。
シリコンバレーで活躍しているエンジニアの多くは、中国人やインド人です。
世界大会なので、ヨーロッパや、米国東海岸の大学にも呼びかけてみると面白いと思います。
最初は参加するチームがないかもしれませんが、気にする必要はないと思います。
もし、参加チームがあるとすると、本番で再起動してもロボットがまったく動かない時の扱いなどに興味があります。
2台エントリーして調子が良い1台を使用できるルールなら、リスクは大幅に減少するはずで、
どのような技術が重要だと考えるかについて多様な考え方が明らかになります。
とりあえず、何でも世界に呼びかけてみるというのも、合理的な事業計画を立てる一助になるかもしれません。
さらにもうひとつ、本当にこれが最後です。
18歳以下の子どもを対象にした10万円相当の給付に関連して、5万円分をクーポン券で支給することを
基本とするも、現金で支給することも可能という方向になっています。
このような政策の決め方が、行政のデジタル化を妨げていることを理解すべきです。
デジタルシステムは融通がききませんから、何か物事を決める時、基本方針だけを決めて、
実施のやり方は地方自治体にまかせるのか、詳細まで国が定めるのかを明確にしなければなりません。
演繹的推論のほうが、デジタルシステムとの相性が良いことが多いです。
各地方自治体である程度やり方が決まってきてから、帰納法で全国的な共通のルールを決めるという方法は、
デジタルシステムに無駄な数多くの微細な変更を要求し、システムにかかわる人のモラルを大きく下げます。
中央省庁がリスクをとらないために、事後的に全国的な共通のルールを決めるという方法がとられることがありますが、
行政のデジタル化と相性の悪い決め方です。
これからは、計画の初期段階で、中央省庁がリスクをとって、全国的な共通のルールを決めるのか、
実施方法を各地方自治体にまかせるのかを決めなければなりません。