列車ダイヤについて -- 3ー46 デジタル庁は、まずコロナ対策に取り組むべき!!
2021年8月20日
3ー46 デジタル庁は、まずコロナ対策に取り組むべき!!
9月1日に、デジタル庁が発足します。
デジタル庁は、まずコロナ対策に取り組むべきというのが、今回のコラムです。
理由は2つです。
1.マイナンバーカードは、交付が始まってからもう5年以上経っています。それで、保有率がなかなか上がらない
と言っています。今さら予定していた作業が半年・一年遅れたとしても、50歩100歩です。
一方、コロナ感染症対策は、新規陽性者数が、過去最高を更新するなど、喫緊の課題です。
病院に行く時に、健康保険証ではなく、マイナンバーカードを持っていくようになったらありがたいと思うか、
コロナ感染症陽性になったので、入院したいと言ったらすぐ入院できたら、ありがたいと思うかと言えば、
何が重要かは明らかです。
レスキューチームの人がまず目の前の被害者を救出するのと同じで、
デジタル庁もまず目の前の課題に取り組むべきです。
2.デジタル庁は、絶対に縦割りの弊害を排除しなければならない組織です。
コロナ感染症対策で中心になる厚生労働省に対して、例えば環境省が関わる範囲は限られるかもしれません。
しかし、デジタル庁は、VRSのシステムなど、デジタル化に関わることは、すべての省庁の課題に関わらなければ
ならない組織です。
会社で事業活動のために重要なのは、「ヒト・モノ・カネ・情報」といわれます。
例えば、ヒトであれば、人事の部門、カネに関わるのは、財務や経理の部門というように、
ある程度かかわる時期や組織が決まります。しかし、情報は、すべてのデジタル化にかかわる場面、
すべての組織に臨機応変にかかわらなければなりません。
政府や地方自治でも同じことで、デジタル庁は、デジタル化に関わることは、すべての省庁・自治体の課題に関わらなければ
なりません。
そして、私が具体的にデジタル庁にやってもらいたいことが、2つあります。
1.ワクチンが行き渡る、11月頃までの、感染状況を予測して欲しいと思います。
11月の初めごろにはワクチン接種を希望する人は、すべて接種を受けることができるようになるという話でした。
そうなれば、集団免疫ができて感染症が収束するのかどうか知りたいです。コロナ感染症が収束して、
通常のインフルエンザに対するような注意をすれば良いようになるのでしょうか?
さらにそれまでの、3ヶ月程の間の感染者の推移を知りたいです。
感染症の専門家と、デジタル庁の統計やデーターサイエンスの専門家が協力すれば、
具体的な予測ができるのではないでしょうか。
過去に、収束しなかった感染症はありません。また、いろいろな事で、夜明け前が一番暗いとも言われます。
規制が可能な飲食店は規制するが、規制の手段がない路上飲みは規制しないというような対応が、
悪い対応です。問題解決までの具体的な道筋を示すことで、各人が問題に立ち向かおうという気持ちを
持つことができます。
2.コロナウィルス感染症が見つかってから、1年半以上経っています。
しかし、毎日の行政検査で見つかった新規感染者数と重症者数以外、
具体的に感染症がどのような状況なのかがわかりません。
もっと感染防止に役立つ具体的な情報を提供して欲しいと思います。
HERSYSのシステムや、COCOAのアプリが話題になりましたが、どのように感染症が拡散しているかについての
情報は何も公開されていません。「特定の個人を識別することができない」という要件を満たす、匿名加工情報を有効に利用して
一般の人に、どのような情報が得られて、どのような状況なのかを公開してはじめて、
システムが役に立っていると言えます。
コロナウィルス感染症は、家庭内感染の割合が一番高いといわれます。それにもかかわらず、自宅療養していては、
感染症が広がるのを、待っているように思えます。
仮に、誰かの感染がわかった時点で、すでに家族の多くが感染してしまっているというなら、仕方がないとわかります。
もし、自分が感染したら、かかりつけのクリニックがない人は、保健所に電話しても、話中でつながらないのではないかと
不安になります。民間の検査で陽性となった人が、行政検査を受けるために、ふらふらの状態で、どこで受けられるかを
探しているという報道がありました。もし、感染したら、例えばLINEでヘルプを一度要請すれば、必ず
重要度に応じて、対応してもらえる、その対応状況がつねに最新のものに更新されるなら、安心できます。
LINEは、災害時の安否連絡を目的に出来たアプリなので、すぐれた機能があるというなら、もちろん民間アプリ
を使うのが悪いということはありません。しかし、行政アプリこそ、このような住民へのサービス機能を持つべきです。
COCOAのアプリについては、効果が確認できていないのなら、事実を発表して、削除を依頼してほしいと思います。
個人情報を取得していないから、何となくインストールしていても大丈夫だろうというのが、機密保護の観点からも
良くないことです。使っている明確な認識はないけど、とりあえずアプリをインストールしたままになっているというのは、
極力避けるべきです。アプリがリリースされた時点では安全でも、その後の技術の進歩に対応する、機密保護対策がとられていない
恐れがあります。また、ユーザーが関心を払っていないアプリを、機密情報取得のための入り口にするというのも、
犯罪の常套手段です。役にたっていないアプリは削除するというのは、大事なITリテラシーです。
工場の配置換えをする時、使っていない機械装置や工具を排除して、作業ミスが発生しないようにするのと同じ発想です。
HERSYSのシステムについては、クラウドを利用するために、AWSではなく Microsoft Azureを
使っている理由をはっきりさせるべきです。何がなんでも統一するのが良いといっているのではなく、はっきりした利点が
あって使っているのなら問題ありません。しかし、クルマなら一応どこのメーカーのクルマでも整備できるように、
SEなら、どこのメーカーのシステムでも使えて当然だと言う人がいます。自分がITリテラシーが低いと言っている
ことに気づいてない人です。昔、オフコン(オフィス・コンピューター)がメーカー独自仕様だったころに、SEに文句を
言うために、他のメーカーのシステムを保守させる人がいましたが、デジタル技術がどのようなものかが、わかっていない
人が行なっていた事です。業務の種類を考慮した上で、どのようなシステムが最適なのか、IT技術の観点から統一できるものは
統一して、調達・運用コストを削減する。そしてそれにあわせて業務処理の手続き自体を変えなければ、
行政のデジタル化の成果はえられません。
国立国際医療研究センターが中心となって、新型コロナウイルス感染症の症例データベースを拡充するそうです。
今年度末までに、入院した人を中心として1万人分のデーターベースを利用可能にするそうです。
デジタル庁の人は、縦割りの壁を排除して、協力すべきです。
行政検査で、陽性が確認された人は、1年半の累積で100万件を超えています。
重症化した人のデーターだけでなく、すべての感染者のデーターがあるほうが、感染の拡大の状況を明らかにできるかもしれません。
さらに、民間検査で陽性になった人で、公的な統計にはまったく反映されていない人もいます。
データーベースは、良質なデーターの件数が多いほど、有用なデーターベースになります。
電子カルテに基づく、すべての患者のデーターの収集や、データー間の矛盾を排除して、一貫性・正確性の高いデーター
とすることに、デジタル技術の専門家の知見を最大限活かすべきです。
コロナ患者の入院病床の確保に関連して、医療の現場に大学病院の系列などの縦割りの壁などの弊害がもしあるのなら、
デジタル庁の人が中心となって、すべての患者の状況や民間検査機関の情報をリアルタイムで医療機関で共有できるようにして、
情報に関する縦割りの壁を取り除くことで、医療現場の情報共有に資するべきです。
情報共有の手段の確保が、組織間の縦割りの壁やバカの壁を取り除くきっかけとなることがあります。
保健所は、濃厚接触者の特定に多くの時間をさいているといわれます。しかし、その結果は、一般の人には、
何も知らされていません。クラスターの発生は検知できても、市中感染の対策にはなっていないのではないかと思います。
もし、現状では、感染の拡大防止の効果がみられないのなら、その時間を他の緊急を要する業務にあてるべきです。
デジタル庁のデーターサイエンスの専門家が協力して、濃厚接触者認と認定された人は、陽性率がどれ程高いのかなどを、
数字で示せば、コロナウィルス感染症の現状が理解できます。詳細な現状や、手続きの処理状況を明らかにしない
という、今までの行政手続きを継続しようとしているなら、デジタル庁の人が中心になって、システムを利用する場合、
どういう業務処理手順が良いかも考えるべきです。
マスクをしましょう。3密を避けましょうは、去年のコロナウィルス感染症について何もわかっていなかった時には、
効果があったでしょうが、1年以上経って同じことを何度も言っても、守る人はすでに守っており、守らない人は守りません。
オリパラアプリも、半値にするために大臣が恫喝したことが、ニュースになっただけで、
オリンピック・パラリンピックの期間中、どのように役にたっているのかは、報道されません。
今、デジタル庁(準備中)のページに、VRSのシステムの紹介のページがあります。
そのなかに「利用者の方向け情報」の欄があります。内容は、 自治体担当者向けページと、
医療機関・職域接種等 会場担当者向けページのふたつです。
ワクチン接種を受ける一般の人は、利用者とは考えられていません。ワクチン接種予約システムは、VRSではありません。
行政システムは、まず一般の人を利用者と想定して、一般の人の手続きが便利になることを目指さなければなりません。
ワクチン接種には個人情報が多く含まれるから、一般の人にはアクセスできなくしたとしたら、誤った考え方です。
情報漏洩に関して、一般の利用者の人が自分の情報の漏洩に関して、疑いを持つことが、問題発見のきっかけになることは
よくあります。
以前に、通信教育のサイトで、個人情報を了解なく営業活動に利用していた事がありましたが、
不審を感じた、一般利用者が、本当の名前が、例えば「一郎」のところを「一朗」のように書き込んで、
その間違えた名前で営業のパンフレットが送られてきたことが、どの情報が違法に使われているかの
発見のきっかけになったことがあります。それほど、自分の情報の扱いには敏感なのです。
行政システムは、一般利用者が自分の情報にアクセスできるようにするとともに、
統計情報に誰でもアクセスできるようにすることが情報の品質向上につながります。
最近、クリニックに行くと、診察中、患者を見ているより、電子カルテに入力している時間のほうが
長いのではないかと思うほど、いろいろな情報をシステムに入力しています。
この、電子カルテのシステムが各病院で、情報交換できるようになっていたら、
患者の入院先をさがして、救急隊員の人や保健所の人が電話をかけまくるということはなくなると思います。
患者自身も自分の病状について、正しい理解を得ることができます。
エッセンシャルワーカーの人が、電話が話中になって、何度も電話しているのは本当に無駄です。
コロナウィルス感染症が収束した後も、デジタル庁の人は、電子カルテの情報共有に取り組んでほしいと思います。
企業で、会計システム、ERP(Enterprise Resources Planning System)
基幹系情報システムを導入する際にも、マルチテナント型というクラウドを利用するいろいろな会社が、
同じデーターベースを利用するタイプを選ぶ場合があります。システムのバージョンアップなどをすべてクラウドに
まかせられるだけでなく、業界標準のベストプラクティスを容易に利用できます。
ITに関わる部分をすべてクラウドにまかせて、例えば飲食店向けのマルチテナント型クラウドを利用するとして、
ベストプラクティスを実現するための、メニューの設定や、BOM(Bill of Materials)の設定に
集中する会社もあります。あるいは、シングルテナント型といってクラウドを利用するけれども、データーベースは、自社専用の
ものを利用する会社もあります。ハードウェアーの管理はクラウドにまかせるとしても、アプリケーションのバージョン管理
など、ある程度、ITに関わる部分を管理する必要があるかわりに、自社開発のベストプラクティスを自由に実現することができます。
それから、クラウド全盛といわれる時代でもオンプレミスのシステムを選択する企業もあります。
ネットワークを含めたエンド・トゥ・エンドのリアルタイム性の実現が保証されるとともに、
システムの信頼性・可用性の面でも有利なことがあります。
システムの信頼性という時、24時間運用を意味する時は、クラウドが有利ですが、昼間動いている時の高可用性が重要で、
夜中は、バージョンアップやシステムメインテナンスの時間が確保できる場合には、オンプレミスのシステムが合理的という
こともあります。このように、業務の種類を考慮した上で、どのようなシステムが最適なのか、そしてそれにあわせて
業務処理の手続き自体を変えなければ、行政のデジタル化の成果はえられません。
ITの専門家であるデジタル庁の人と、各省庁や自治体の人が協力して、課題を解決していかなければなりません。
オリンピックで、ボランティア向けの弁当が大量廃棄されていたことが問題になっています。
無観客開催にするかどうか議論していた段階で、食品廃棄がでるリスクは認識できたはずです。
レストランで無断キャンセルがあった時、食材を無駄にしないために、安く提供するためのシステムがあります。
同じような事をやって、海外の報道の人がそれをみると、日本のデジタル化の状況についての認識が
ずいぶん良くなったと思います。
「丁寧に説明する」という言葉がよく政治家の発言で使われます。
これは、同じ事をなんども言うことではありません。例えば質問されたことに答えることです。
去年、最初の緊急事態宣言の時、自主規制で乗り切ることが出来たことが、今となっては、
良かったと言い切れない状況です。仮に、ロックダウンのような命令をすることが、法律的に可能になっても、
何を規制すれば、有効な対策になるか、データーがそろっていないのではないかという疑いがあります。
コロナウィルス感染症の状況について、誰も現状が良いと思っていない時に、高齢者の感染者の割合が
下がっているのは、ワクチン接種の成果だと、何度説明しても、それ自体が事実として正しくても、
話に納得する人はいません。
ワクチン接種は本当に計画どうり進んでいるのか、11月になれば、集団免疫ができて感染症が収束するのか、
それまでの経過がどのようになると予測されているのかを説明すれば、納得する人が増えます。
もちろん、予測がはずれた時のリスクは大きくなりますが、リスクを取らないとリターンもありません。
まん延防止等重点措置や緊急事態宣言の対象地域を拡大するという説明を聞いていて、コロナ感染症に対する、効果的対策が
実施されているという印象はありませんでした。「万策尽きた」という状況ではないかという疑問をもちました。