列車ダイヤについて -- 3-15 鉄道の設備投資
2020年4月10日
3-15 鉄道の設備投資
鉄道の設備投資を話題にするのにあたり、
まず、小田原駅のような両側にホームがあって、中央に通過線がある駅で、
こだまが発車する時、どの位時間がかかるかを検討してみます。
発車してすぐ、本線に合流するためのポイントがあり、速度の制限があります。
N700Aの列車がホームに停まっている状態から、2.6km/h/sec の加速度で加速して、
70km/hの速度になるまで、30秒弱で、250m程進みます。
そこから、70km/hの速度を維持して、さらに650m進み、ポイントを通過してから、
再び2.6km/h/sec の加速度で加速して、最初に発車してから、およそ2分で、
発車してから、およそ3,000mの位置で200km/hの速度になります。
一方、東海道新幹線が開通したころ、0系の電車の加速度は、1.0km/h/sec でした。
列車がホームに停まっている状態から、、1.0km/h/sec の加速度で加速して、
70km/hの速度になるまで、70秒かかり、700m進みます。 常に目一杯加速しているわけではないので、
ポイントを通過するために一旦加速をやめることは、ほとんど必要ありません。
さらに、N700Aの列車がホームに停まっている状態から、2.6km/h/sec の加速度で加速して、
本線から出発した時のようにポイントの速度制限を受けずに加速すると、
発車してから、およそ2分で、発車してから、およそ5,000mの位置で285km/hの速度になります。
実際は、200km以上の速度でも、2.6km/h/sec の加速度を維持できるわけではないので、
285km/hの速度になるまでにはもっと時間がかかりますが、
あくまでここでの仮定での計算では、発車から1分20秒で、発車してから、およそ2,500mの位置で200km/hの速度になります。
最初の計算と比較すると、時速200km/hの速度になるまでの時間が40秒短く、
発車してから、3,000mの位置に達するまでの時間で比較しても、30秒短くなります。
新幹線の駅では16番や18番のポイントがよく使われます。高崎駅の先で上越新幹線と北陸新幹線が分岐する部分では、
38番のポイントが使われていて、分岐側でも160km/hの速度で通過できます。
本線から出発して、160km/hの速度になるのは、およそ1分後で、1500mの位置です。
もし、小田原駅の下り線のホームの先のポイントが38番だったら、こだまの小田原・三島間の時間が30秒短縮できるかも
しれません。
小田原駅の熱海側はすぐトンネルになっているので、実現可能性は低いでしょう。
また熱海駅には分岐がないので、現状でも、N700Aの加速度が高いことの恩恵は十分に得られているのかもしれません。
在来線では、10番のポイントなどがよく使われますから、東海道新幹線が開業した時、18番のポイントを使った事自体、
思い切った設備投資だったのかもしれません。
鉄道の地上設備は、列車の運行を続けながら、工事しないといけないので、使い始めたら、なかなか取り替えは難しいの
かもしれません。しかし東京駅のポイントは大幅な取り替えが行われたことがあります。
開業当初、東京駅は、16番線から19番線までの4本のホームでした。その後、14番線と15番線のホームが追加された後も、
しばらくは、16番線・17番線と18番線・19番線をわけるシザーズクロッシング(X字型のポイント)の手前から、
14番線・15番線が分岐していました。ある時大工事がおこなわれて、現在の形になりました。
世界で一番ホームがたくさんある駅は、東京駅と姉妹提携しているニューヨークのグランド・セントラル駅だそうです。
44面67線あるそうです。実際見たのは10年程前ですが、ひっきりなしに列車が往来しているという印象ではありませんでした。
印象として、上野駅の頭端式ホームの部分がもっとたくさんあって、乗降場プラス列車の置き場という感じでした。
列車を長いこと置いておくことができれば、ダイヤを組む上では自由度が増します。
人口密度が高いアジアの都市に鉄道が建設されるケースが増えています。
日本型のダイヤの作り方と、列車の運行管理の方法が世界的に注目されるかどうかも注目です。
話が東海道新幹線にもどりますが、他にも
大規模地上設備投資をしたらどうなるのかと思う区間があります。
関ヶ原のあたりの雪が積もる区間です。もし、岐阜羽島の駅から、ある時、栗東琵琶湖の駅を作ろうかと
検討したあたりまで、透明なトンネルで覆うと、積雪の問題は基本的に解消するでしょう。
関ヶ原トンネルなどの区間は工事する必要ないので、およそ60km位の区間になるでしょう。
しかし、工事の実行可能性や投資効果を検討すると、現在のように、
車両設備を改良したり、積雪時に雪落としするなどの現状の対策がすぐれているということに
なったのだと思います。