列車ダイヤについて --  3-13 列車ダイヤはどうやってテストするの??

                                      2020年4月10日  

  3-13 列車ダイヤはどうやってテストするの??  

 ダイヤ改正の際、前もって予行演習で新しいダイヤをテストしてみるということはありません。

 どのようにして事前にテストするのでしょうか?

 想像ですが、決まった手順で検証しておけば、
 駅のホームが足りないとか、列車が足りないというような決定的に実行不可能な
 ダイヤになるのを防ぐことができるというような手順が確立しているのかもしれません。

 情報処理システムの場合はそうはいきません。
 どんなにモジュールレベルでの検証テストをやっていても、実際に動かしてみるまで、
 何が起きるかわかりません。(そこまでいいかげんではないかもしれません。)

 JR(当時国鉄)の指定券販売システム・マルスで、1985年3月1日にバージョンアップした
 システムが稼働開始しました。しかし、バージョンアップ初日から処理能力低下などの
 問題が発生し、解決に何日か要しました。

 3月1日は、3月29日、3月30日、3月31日、4月1日の指定券の販売開始日で、非常に処理件数が
 増える日です。一年のうちで一番まずい日を選んでバージョンアップしたことが、問題をより
 深刻な状況にしました。

 その当時から、もう35年経っているので、現在では問題が起きないかというとそうも言い切れません。
 システムをバージョンアップしたことで、駅の予約済み指定券の販売機でクレジットカードの処理が
 できなくなったなど、問題が起こることがあります。

 上越新幹線の、列車走行位置のサービスで、列車に大幅な遅れが発生した時、
 行き先が「新潟新幹線第一運転所」と表示されるとSNSで話題になったことがあります。

 列車運行管理システムでは、営業列車から回送列車になっても、列車番号は変わりません。
 東京発博多行ののぞみで、博多駅で折り返す列車は、東京発博多行ですが、
 博多駅終点の後、博多総合車両所に回送する列車は、東京発博多総合車両所行です。

 東京駅で大井基地に回送する列車の列車番号が変わるのは、回送列車になるからではありません。
 列車の進行方向がかわるからです。また大井基地に回送する列車も最終的に到着する場所によって、
 東京第一車両所行(6xx) あるいは東京第二車両所行(7xx) などと言います。
 東京交番検査車両所など現在の組織名称を使う必要はありません。
 列車運行管理システムは社内システムなので、使う人にとって便利なほうを選びます。

 通常は、新潟新幹線第一運転所行の列車は少ないので、例えば、システム管理者が確認して
 列車走行位置のサービスでは新潟行と表示されるように変換するというような設計にすることがあります。
 自動変換にもできますが、もし、越後湯沢で営業運転を終了して、新潟新幹線第一運転所に回送する列車が
 新潟行に変換されるとまずいので、例外処理は、システム管理者が確認して変換するという設計に
 することがあります。 大幅な遅れで例外処理が増えて、変換がまね合わなかったのかもしれません。

 列車ダイヤの場合は、実行する人が、運転士・車掌とか駅員の人などプロの人で、
 一般ユーザーとの接点がすべてプロの人を通じて行われることも、
 予期せぬエラーを防ぐことができる理由かもしれません。

 鉄道関係のシステムにかかわったことはありません。このコラムは基本的に筆者の推測です。
 もし、「全国おとな電話相談室」のような番組があったら、一番に質問してみたいと思います。