列車ダイヤについて -- 1-2 特急電車が各駅停車を待ち合わせる?
2016年3月26日
通常列車に乗っていると、各駅停車が特急電車を待ち合わせることはしょっちゅうありますが、その逆はほとんどありません。
ところで、1-1 列車ダイヤは左右対称?でも述べましたが、1-1 のテーブルで、
2のこだまは、9分45秒で折り返し、12ののぞみは、37分15秒で折り返しているわけではありません。
こだまで到着した列車がひかりになったり、広島から来たのぞみが博多行きになったりしています。
しかし、秋田新幹線のこまちや、山形新幹線のつばさは、東京駅で必ずこまちがこまちに、つばさがつばさに折り返していて、
フル規格のE5系がこまちになることは不可能です。
特急電車と各駅停車の電車の車両が異なる場合は、
今回のタイトルにあるように、特急電車が途中の駅で追い越した各駅停車を、終点の駅で待ち合わせて、各駅停車が折り返して発車した後、
特急電車が出発して、また途中の駅で各駅停車を追い越すことがあります。
例えば京成線、成田スカイアクセス線経由でスカイライナーという有料の特急電車が走っています。
上り 下り 平日ダイヤ
スカイライナー 各駅停車 各駅停車 スカイライナー
京成高砂 レ(11:47) 11:38 12:45 レ(12:36)
千住大橋 レ 11:52 11:55 12:27 12:30 レ
京成上野 12:03 12:05 12:17 12:20
京成高砂では、スカイライナーは各駅停車より後ろを走っていますが、途中の駅で各駅停車がスカイライナーの通過を待ち合わせて、京成上野には
スカイライナーのほうが早く着きます。
スカイライナーは終点の京成上野で車内の清掃があります。そのうちに各駅停車はスカイライナーより先に出発します。
そして、下り列車もまた、途中の駅で各駅停車がスカイライナーの通過を待ち合わます。
途中の駅では、各駅停車が特急電車の通過を待ち合わせますが、終点の駅で車内の清掃などして止まっている間に各駅停車が先に出発し、
再度、(通常上り・下り同じ駅で)各駅停車が特急電車の通過を待ち合わせます。
ここではこれをパターン 1 と呼びます。
有料特急のスカイライナーは車内の清掃なども必要なので、
終点の駅のホームに余裕があれば、特急電車が途中の駅で追い越した各駅停車を、終点の駅で待ち合わせるのは合理的です。
さらに特急電車が終点の駅でもっと長く止まっている場合、特急電車も各駅停車も時間あたりの走行距離が同じになり、
車両の保守間隔がほぼ同じになったり、走行距離(生産高)に応じて
固定資産の減価償却をおこなう場合減価償却費がほぼ同じになるなどのメリットがあります。
上り 下り 上り 下り 上り 下り 平日ダイヤ
各駅停車--1 各駅停車--1 特急電車 特急電車 各駅停車--2 各駅停車--2
京成津田沼 10:55 13:05 11:31 12:50 11:27 13:34
東中山 11:08 11:11 12:47 12:52 レ レ 11:39 11:42 13:19 13:22
京成高砂 11:33 12:29 11:50 12:32 11:58 13:05
京成上野 11:53 12:07 12:08 12:14 12:22 12:37
ところで、京成上野の駅で電車を待っていると、特急料金不要の特急電車が各駅停車よりさらに短い停車時間で折り返して行きます。
特急料金不要なので”名ばかり”特急電車で各駅停車を追い越さないのかというと、そのようなことはありません。
上りの特急電車は、各駅停車--2 を途中の東中山で追い越します。そして特急電車は終点の京成上野ですぐに折り返し、
下りの特急電車は、各駅停車--2 より20分前を走っている、各駅停車--1を同じ東中山で追い越します。
ここではこれをパターン 2 と呼びます。この場合もダイヤグラムで示せば、12時11分を中心に少しずれていますがほぼ左右対称になっています。
次に東海道新幹線の東京駅のように、
こだまで到着した列車がひかりになったり、広島から来たのぞみが博多行きになったりしている場合を、別のパターンということで、
ここではこれをパターン 3 と呼びます。
東海道新幹線の東京駅は、16分45秒 で折り返す場合が多く、およそ、3分でお客さんが降り、10分で車内の清掃そして、3分でお客さんが乗っています。
そして、電車が出発すると3分15秒後に次の電車がはいってきて、20分周期で、1時間に3本の電車が出発しています。
ただし、17分到着の名古屋からのこだまは、700系電車のことが多く、33分15秒発の新大阪行きのひかりはN700系なので、到着電車は回送になり、
回送で到着した電車が、新大阪行きのひかりになります。
そのため、必ず20分間隔で1時間後に同じ種類の電車が出発するわけではありません。
その他にもよくあるパターンとして、特急電車は終点まで行くが、終点の手前の駅からは各駅停車になり、各駅停車は、終点の手前の駅までしか行かないという場合があります。
ここではこれをパターン 4 と呼びます。
羽田空港と成田空港の間は、アクセス特急という電車が、京急線・都営浅草線・京成線・北総線・京成アクセス線経由で走っています。
アクセス特急は成田空港まで行きますが、北総線の各駅停車は途中の印旛日本医大が終点となり、アクセス特急が
成田まで行っているあいだに各駅停車が特急電車より先を走ることになります。
下り 上り
アクセス特急 各駅停車 各駅停車 アクセス特急
京成高砂 11:52 11:45 13:34 13:25
印旛日本医大 12:18 12:26 12:53 13:00
成田空港 12:37 12:44
各駅停車は、印旛日本医大で30分近く待っているのではなく、一本後の電車の時刻ですが、ダイヤを全体として見れば、
下りのアクセス特急が、京成高砂と印旛日本医大の間の新鎌ヶ谷で、各駅停車を追い越し、各駅停車は成田空港まで行かず、
途中の印旛日本医大で折り返すので、またアクセス特急より前を走ることになり、上りのアクセス特急も新鎌ヶ谷で、各駅停車を追い越します。
ここまで読まれて、秋田新幹線のこまちや、山形新幹線のつばさは、つまり東北新幹線の東京駅は、どのパターンにもあてはまらないと思われるかもしれません。
こまちは、東京駅に4分に到着して、20分に出発することが多く、つばさは、東京駅に36分に到着して、48分に出発することが多いです。
1ー1で東海道新幹線の東京駅は、21分52.5秒 か 51分52.5秒で折り返せばダイヤグラム(運行図表)は基本的に左右対称になっていると書きましたが、
東北新幹線の東京駅は12分か42分で折り返すと左右対称になっています。そして、こまちとつばさが1ー1で書いた、
同じ列車が折り返している博多行きののぞみと新大阪行きののぞみに相当します。
なお、東北新幹線のこまち・はやぶさとやまびこはここで言うパターン 2になっています。
東北新幹線の東京駅は上越新幹線や北陸新幹線も同じホームから出発しているので、基本的に左右対称といってもダイヤグラムは複雑になっています。
==> 以下の部分は、2018年7月10日 に追加しました。
こまちは、東京駅に4分に到着して、20分に出発することが多く、つばさは、東京駅に36分に到着して、48分に出発することが多いのは、
現在も変わりませんが、利用する人が多いためか、頻繁に臨時列車がもう一往復運転されます。
しかし、こまちがE6系、つばさがE3系で同じ車両ではありません。
そうなると、もう一往復分のこまち・つばさのダイヤは、左右対称にはなりません。
JR東日本の新幹線は、色々な形式の列車が走っていますが、しだいに東北新幹線はE5で統一され、北陸新幹線はE7系で統一されてきている
ようです。さらに、上越新幹線も将来はE7系で統一されそうです。
そうすると、車体の幅の狭い、ある意味特殊な車両が、さらに2形式異なる車両が使われているのはダイヤ作成の上では、
不便なのではないかと思います。
例えば、こまちとつばさに同じ形式の列車が使用されていれば、次のようなダイヤが可能です。
こまち 00分 12分 つばさ
つばさ 12分 24分 こまち
こまち 30分 42分 つばさ
つばさ 42分 54分 こまち
これは、あくまで可能性のひとつとして示したもので、東北新幹線内での列車の追い越しや、上越新幹線や北陸進化線のダイヤ
を考慮していません。 しかし、現状ではこのようなダイヤは不可能ですが、こまちとつばさに同じ形式の列車が使用されていれば、
こまちもつばさも30分間隔で運転することができるかもしれないことを示しています。
将来、こまちとつばさが同じE6系の車両で統一されるのかどうか、注目しています。